守口市にとって大きな課題である、新庁舎について
市が作成した「庁舎整備に係わる検討報告書」について市から説明がありました。新しい庁舎について市がまとめた報告書です。守口市庁舎は昭和26年に建設され、築60年以上が経過。当然のことながら老朽化が問題になり、所々にひびが入り、壁が剥がれた状態になっています。災害時には災害対策拠点となる新庁舎の検討が必要となっています。先ず、市から提案されたのが三案(1)現庁舎での建て替え総整備費用:106.7億円整備期間:基本構想から移転完了まで約7年(2)市民会館跡地での建て替え総整備費用:107.7億円整備期間:基本構想から移転完了まで約6年(3)三洋電機本社への移転(現在既に本社ビルを買い取る)総整備費用:64.6億円整備期間:移転完了まで約2年三洋本社ビルへの移転は守口市にとって移転期間も短く、費用も安いという観点では大変に魅力的です。(1)現庁舎での建て替え(2)市民会館の建て替えの2案については具体的な内容が一切示されていないので、現段階では既存する三洋電機本社ビルについて具体的な問題を指摘します。先ず耐震の問題です。一から建設するのであれば新耐震基準を満たし、国が認める「災害対策本部」の耐震率の1.5をクリアできます。しかし、三洋本社ビルの耐震率は1.2となり、「災害対策本部」に望まれる1.5をクリアできていません。三洋本社ビルは構造体Ⅲ類に分類され、簡単に言えば災害対策本部として使用できないのです。このことはあまり市民の方々には知られていないようです。6月16日付の産経新聞に「NSCと内調ビル、震度6強で機能不全に 通信手段に支障の危険性」が掲載されましたが、三洋本社ビルと同じ構造体Ⅲ類の問題が取り上げられていますので詳しくはその記事をご覧下さい。産経新聞記事 大災害が起こった時に電力、通信、水、業務空間の確保が難しく、機能不全になる可能性が高いことが指摘されています。そもそもなぜ、災害対策本部にできない建物を何十億という税金を使って買うのか?ということになります。市はそれを補うために三洋本社ビルの隣の2階建ての三洋ミュージアムを耐震補強して災害対策本部にすると考えています。ここで疑問です。①2階建ての建物に、本社ビルに有する全ての業務の機能を置くことができるのか?一部の機能しか置けないのではないか?そうなれば市民サービスを確保し、市民生活を守る事ができないのではないか?②本社ビル自体の機能が停止すれば、そこで働いていた職員はどこで仕事をするのか、隣の明らかにキャパの狭い2階建て建物に全職員を配置することは不可能ではないか?その復旧するまでの期間と費用等は?③津波被害が起きたとき、その建物で安全性がはかられるのか?等々です。やはり、三洋本社ビル自体を購入するのであれば本社ビルを耐震補強して、「災害対策本部」にできるようにするべきではないか?2点目に、改修工事の件です。三洋本社ビルはオフィスとしての構造になっていますので、庁舎としての構造にするための改修工事が必要になります。市からは10.5億円を別途改修費用として計上しています。しかし改修工事の費用の算出する為には、どのような役所にするのかというプランが必要です。具体的な各階の仕様(この階はどのような窓口にして、どのような設備にするのか)等々、具体的な設計プランが必要になります。しかし、市はその具体的な設計プランは今のところできていないと言います。ではどうして改修工事の費用が算出できるのか、非常に疑問が残ります。所管の職員に確認をすると、具体的なプランは三洋本社ビルを購入することを議会で議決してから考えるとのことでした。それでは買ったは良いが、後から算出してこんな筈では無かったと改修工事の費用が大きく変わる可能性も出てきます。他にもあらゆる面で質問をすると役所からの回答は買ってから決めるという返答が非常に多いのですが、このことも心配の要因です。3点目に議場をどうするのか?所管の説明では高さ2.75mのフロアを議場にすることを考えていると、簡単な図面を見せてもらいました。そのような低い天井高のフロアで、広く市民に開かれた議場ができるのか?不安が残ります。ざっと思いつく疑問点をあげさせていただきました。現段階では、これら三案の中でどの案が良いか悪いか、当然判断できません。その材料が整っていないからです。現庁舎の場所で建て替え、また市民会館の跡地に建てる事についても、具体的にどのような機能を持たせた庁舎にするのか、機能面においてどのような可能性があるのか具体的な説明が必要です。三案に関して、移転期間と費用だけを比べるような材料しかありません。本当に市民の方々に満足していただける庁舎を検討するなら、三洋ビル以外の案も中身の機能面において具体的な案を出してもらいたいと思います。その上で、三案のメリット、デメリットを分析して決定することが望ましいでしょう。しかし市は既にこの三案を市側で一案に絞って、議会に提示するとしています。つまり議会でこの三案についてどれが良いか、悪いかという議論を求めず、その意見を受け入れないと言うことになります。この事についても非常に疑問が残ります。議会は市民の代表であり、三案についてどれが良いのかを考える責任もあるのではないか。一案に絞って、議会はイエスorノーしか言えないというのであれば、本来議会とは一体何なのか。それは議会蔑視にもつながる事ではないのか。様々な事を考えさせられますが、未来において市民にこの選択で本当に良かったと言っていただけるような決定をしなければならないと思っています。その責任は私たち議員も背負っていると考えます。新庁舎の問題は市にとっても市民一人一人にとっても大変に大きな問題です。どうか市は、この大きな問題に対して議会の意見にしっかりと耳を傾け、この重大な決定においても議会と共に検討し、生む苦しみも、実る喜びも、そしてその責任も、共有してゆくことが大切だと感じてほしいと切に願います。