・きょうだいに会ふ靖国の五月祭 姫 | 80代。マダムクニコの人生ブラボー!

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コピーライター歴30年以上。
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日記のブログは初めてですが、映画や旅、グルメ、俳句、芸術、読書など、自分史の積もりでいろいろ書いていきます。























本文テキスト・きょうだいに会ふ靖国の五月祭 姫


5月20日は1944年、フィリピン・レイテ島沖で戦死した夫の兄の命日だ。

長年、同日に開かれる永代神楽祭に 参列したことがなかったが昨年、関東圏に住む2人の義妹に誘われてデビューした。


彼女たちと会うのも11年ぶりだった。

荘厳な儀式を観たいと、義妹の友人たちも参列した。


確かに儀式も佇まいも、一見の価値はある。

要人たちの参拝は義理のようで、賛成できないが、離れている家族が一堂に会する機会と思えばいいのかも?


少しだが、弔慰金も頂いている身だ。

回廊を進み、本殿へ。


祝詞は、本日参列できなかった遺族の霊の名も詠みあげるので、15分以上かかる。

なぜか我が家族全員が、義兄の名前だけ聴こえたようだ。


献撰、祝詞、雅楽・巫女の神楽舞、玉串奉奠、直会と古式ゆかしく執り行われ、40分ほどで儀式は終わった。


義兄の遺影は、併設の博物館「遊就館」内にある。ぎっしり貼られた写真の中から探し出して黙祷。

特別展「兵食」を観て、苦労を偲んだ。


夫の母校が靖国のすぐ近くにあり、聳えるビル校舎が境内からよく見える。

夫は在京時に一度も参拝したことがないという。


博物館フェチの私は数年前、参拝抜きで訪れ、国策ドキュメンタリー映画を2本観た。

零戦は亡父がエンジン開発に関わっていたので、思い入れがある。


セレモニー後は、飯田橋近くの居酒屋で、義妹と飲んだ。

よく飲む家系なので、話が弾む。

アジフライ、ホイコウロー、サラダ、山菜天ぷら、しらす丼などを注文。

美味しくて安い。いい店だ。


さて、東北新幹線に乗る。今夜の宿は、宇都宮駅直結のホテルメッツ。

20:00過ぎにチェックインした。

名物の餃子でいっぱい、と思ったが、ほとんどの店が20:00〜21:00の閉店という。


よく探せばあるかもしれないが、お腹も満ちているので、早寝することにした。


翌日の朝食ビュッフェで2個食べたので、まっいいか!


浴衣の昼真顔で祈るエトランゼ


神楽笛一瞬静止青葉風 


神饌にパインの砲丸靖国社 


大胆な巫女のポーズや夏神楽 


禰宜の押す車椅子初夏の回廊 


和にこだわる社の厠薄暑光