・芹食めば禊ぎとならむ肉食系 | 80代。マダムクニコの人生ブラボー!

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コピーライター歴30年以上。
映画評論も。
70代で、仕事を娘に譲り、今は
のんびり余生を楽しんでいます。
日記のブログは初めてですが、映画や旅、グルメ、俳句、芸術、読書など、自分史の積もりでいろいろ書いていきます。


毎年、寒い時期に、仙台出身の句友が、郷土料理の芹鍋を作ってくれた。

今年は叶わず、諦めていたが、スーパーで岐阜県海津市産のものを見つけた。

養老山脈の伏流水で育った水耕栽培だ。
値段は東北産と変わらないが、4束も入手した。

さて、鍋以外に何を作ろうか?

まずは、やっぱり鍋。
友人のレシピをまねて、苦手な鶏肉を豚に変え、醤油味の鍋にしたら、美味しさが止まらない。

具は肉の他に油揚げ、平茸、葱、牛蒡など。
これらは最初から鍋で煮て、主役の芹は、さっとしゃぶしゃぶするだけ。

岐阜の芹は長い根がないが、香りはいい。
昔、山菜採りで摘んだ天然ものとくらべると、
くせがない。
現代人の趣向に合わせた歯触りと香りだ。

鍋を堪能した翌日、セリチヂミをもじって、お好み焼きにした。
芹、キャベツ、豚肉、モンゴイカゲソ、山芋すりおろし、タマゴなど。

芹の苦みが快い。
まさに春の味わい。

最後はスナップエンドウとミニトマトと混ぜて、玉ねぎドレッシングした。
芹のライブ感ありあり。
息遣いまで聞こえてきそう。

競り合うようように生えるので、つけられたネーミング。
平安期、毎日貴重な芹を摘み、恋する皇后に届けた庭師が、成就せず、狂い死にしたという故事。

古今に思いを馳せながら、4束をありがたく食べ尽くした。
インフルよ、さらば!

陸奥の芹の根長し美濃根なし

芹摘みに悲恋の故事やサラダにす

確かむる芹の息吹や芹サラダ

芹の香やお好み焼きでもしたたかに