・美術館に金の階段冴へ返る
スペイン料理店で3人、新年女子会をした。
2人は親子ほど歳下だ。
年に3回開かれる美術展に合わせて、集まる。
幸い館の近くには、美味しくてリーズナブルな店が多い。
「エル・トレロ」もその1つだ。
イカ墨料理が大変美味しいが、今回はタラのクリームコロッケにした。
コロッケ3個、スープ、サラダ、タパス、ライス、デザート、コーヒー付きで1500円(税込)。
今日まで、サングリア1杯のサービス付き。
2度のスペイン旅行でも、1〜2回しか頂いたことがないが、すっきりとした味わいだ。
コロッケもヘルシーで、もっと食べたいぐらい。
近況報告が飛び交い、楽しいひとときだった。
1人が和をモチーフにする桑山美術館のオーナー家なので、鑑賞の案内をお願いする。
学芸員の解説付きで、「新春万福」と題した、おめでたい日本画と工芸を観る。
猿猴小松引、福禄寿、寿老人、布袋、大黒、老松、若松、蓬莱山、鶴、扇面、大福茶碗、金富士、などの絵画と茶道具の数々に観入った。
作家では堂本印象(親友の知り合いが、元弟子)、橋本関雪、川合玉堂、武内栖風、金重陶陽、楽家など。
和に徹した展示は、琴線にふれる。
見飽きないのだ。
金色の手すりが豪華な螺旋階段を上り、広い日本庭園を見渡す。
大半はまだ冬樹だが、ほんのり色づいた芽吹きが可愛い。
次は4月か。
美術展も女子会も待ち遠しい。
解説で墨絵の華やぐ立春展
猿猴の主客逆転めでし春
七福詣日本由来は恵比寿のみ
大黒は暗黒神とや七福詣
立春や大福がよし楽茶碗
てっさ透く仁清写しの大皿に
俯瞰して芽吹きの庭のうす紅