ローズバドとアルモニア |   私的喫煙日記

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      私の日々の喫煙生活を記録しています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
      

入手経路は極秘ルートだが、とうに日本での販売が終了しているパイプ煙草2品を友人のお陰で手に入れる事に成功した。

 

 

2品とも私が販売終了を惜しんだ銘柄である。ご存じの方も多いと思う。1つはフォン・アイケンのローズバド。薔薇の花弁入りという珍しいドイツの煙草で、何ともヨーロッパらしいブラキャベの甘い着香系である。

 

もう1つはサビネリのアルモニア。アンモニアと間違えて言った人が居たが、そんな煙草、絶対に吸いたくない(笑)。ハーモニー(調和)という意味のイタリア語だ。イタリア語なので正確にはアルモニーアと伸ばす(笑)。マンマ・ミーアと言う感じのイントネーションで(笑)。

 

ローズバドは2011年、アルモニアは2010年に日本での販売が終了している。

アルモニアは数回しか買った事がなかったが、ローズバドはお気に入りと言って良いほど良く買っていた。単調なブラキャベではなく、花壇で風に乗って嗅ぐような薔薇の香りがほんのりとする。ご覧のように何故かラベルには睡蓮が描かれている。

 

ローズバドと聞いて想起するのは、「市民ケーン」というオーソン・ウェルズ主演の古いモノクロ映画である。大富豪が臨終に際して「Rose Bud(薔薇の蕾)」という謎の言葉を残す。マスコミは彼の生涯を振り返り、この言葉の意味を探ろうとするのだが、結局ラストまでわからない。映画を最後まで見た人には判るのだが、世間は誰も気が付かない。

 

確かにこの煙草には、個人の人生の記憶となるような、深い味わいがある。ファンの多い煙草だと聞いていたので、販売終了は寝耳に水だった。予め失くなると知っていたなら、買い貯めしておいたのだが、ある日突然、煙草屋からもう入荷しないと聞かされてショックを受け、今一度だけどうしても吸いたくなり、ストックしているスモーカーを探したものだったが、私の周りには誰も居なかった。

 

このブログを遡ってみたところ、2009年7月にローズバド喫煙の記録がある。これが最後ならば、実に8年ぶりに味わう事になるのだ。

アルモニアの方は、最早どんな風味だったか、まるで記憶にない。

2つとも、土曜日にライブ配信で開封してみようと思っている。あまりにも乾燥していた場合には、加湿が必要なのでその場では吸えないが、遜色無い程度に湿っていれば、その場で8年ぶりの一服を味わおうという計画だ。

 

気に入っていたが販売終了してしまった煙草というのが幾つかあって、不思議とその多くがドイツの着香煙草なのだ。

先ず、フォン・アイケンのプライベートクラブ。そしてスプリング・ウォーター。それからダン・タバコのザ・シーズンズ(特にウィンタータイムが好きだった)。他にも色々。

 

ある人のブログで、「吸えば減るタバコには、常に買えなければ価値は無い」という言葉が目についた。確かにその通りなのだ。どんなに気に入った銘柄でも、二度と味わえないと思うと、好きになる事が怖い。しかし逆もまた言える。一期一会だからこその、価値ある味わいとも言える。ヴィンテージのワインの様なモノだ。とっておきのひと時の為の、とっておきの~。

 

何だかお歳暮とかの安っぽいコピーみたいになってしまった。