関東パイプオフ会で知り合いになった友人が、コロナの影響で故郷のスペインに帰る事になった。
帰国するにあたって、パイプ煙草を整理したいと言い、大量の煙草缶を送ってもらう事になった。
以下が送っていただいた煙草である。
ほとんど全て一度は吸ったことのある煙草である(2017年に廃版となったフロッグ・モートンが入っていたのはとても嬉しい)。
ただ1つを除いては。
そう、右端に写っているパウチは、見たことがない銘柄だ。なんだろう?これは?
ロシア語のようだ。発音すら出来ない。調べようにもこの文字を入力する事もできない。
香りは甘いキャベンディッシュで、デニッシュタイプの着香系のようである。
散々苦労して、次のサイトを見つけた。
https://torchez.ru/tobaccoreviews/pssf/pogar-blend-no7
さて、これは何と読むのだろう。自動翻訳機にかけると、どうやらポーガーと読むようだ。Norapaがどうしたらポーガーと読めるのか謎だが、ロシア語はそういう文字なのである。RやNの左右が反転していたり、
ヨーロッパとはいろいろ違う。
さて、この煙草、吸ってみて気に入ったとしても最早入手する術もないのであるが、芳しい着香の香りは、私の好みの香りだ。
https://puro-cigar.ru/trubochniy_tabak_iz_pogara_kiset_40gr_smes7
翻訳をしてみると、テイストはバニラとアーモンドとある。ますます吸ってみたくなる。
写真のように、刻み方はラフで、かなり粗い。かつてローズバドの記述で見たカントリー・カットというやつだろうか?いや、もっとラフだ。およそ均一幅でカットされたリボン状の葉が見つからない。
いくつかのロシア語のサイトを翻訳機にかけて読んでみたところ、「イタリアの伝統的製法」とある。どうもこの煙草はどこか別の国で作られている可能性もある。
別のサイトによれば、ヴァージニア葉はアルゼンチン産とジンバブエ産で、バーレーはマラウイ産、キャベンディッシュはオリジナルで、「独自のテクノロジーを駆使した」とある。
調べたところポガル地区 (Погарский район)という町はロシアの西側ブリャンスク州にあり、煙草の産地として知られているようでもある。ブラック・キャベンディッシュだけは、ロシア産なのかも知れない。
詳しくご存知の方がいらっしゃれば、お教え願いたい。
いよいよ、肝心な喫味のお話。
これは、何というのだろう? 吸ったことのある感じである。馴染みの深いキャベンディッシュの甘みで、ロシア独特という事は特にない。
アーモンドと言われればアーモンドのような香りもするが、やはり支配的なのはブラック・キャベンディッシュであり、奥行きとしてはラールセンやマクバレンと比較しては可哀想だが、熟成が浅い感じがする。
美味い煙草だが、入手可能な銘柄の中でも、似たようなテイストは多くありそうだ。
今後、日本にこのポーガーという煙草が輸入される事はあるのだろうか?
ちなみに、パッケージの表示курение убиваетは英語のsmoking killsに該当する警告文だ。