「グランドチャンピオン・SG」(28日、宮島) 

 

 1号艇の徳増秀樹(45)=静岡・75期・A1=が、

インからコンマ05のトップSを決めて逃げ切り。

8走7勝2着1回の準完全Vで、

45歳6カ月でのうれしいSG初制覇を飾った。

2着は2号艇の上野真之介(佐賀)が確保。

菊地孝平(静岡)と峰竜太(佐賀)の3着争いは

2周1Mで差した菊地に軍配が上がり、

3連単は1050円の本命サイドでの決着となった。

(デイリースポーツ)

 

  【写真】笑顔でガッツポーズの徳増 

 

 ようやく勲章を手にした。

SGファイナル10回目の挑戦で徳増が頂点に立った。

インからコンマ05のトップSを決め、

危なげなく1周1Mを先取り。

「きれいに掛かってくれたし、いいターンができた」と、

最高のターンでライバルを突き放すと、

あとは栄光のVゴールを駆け抜けるのみだった。

45歳6カ月でのSG初制覇は歴代5位の年長V。

「今はホッとしているし、うれしいです」と、

ここまでの道程をかみ締めながら、素直に喜びを口にした。

 

  終わってみれば8走して7勝、2着1回の準完全V。

「来る前から優勝するという強い気持ちで臨んでいたが、

初日に結果が出たことがいいリズムをつくれたきっかけになった」

と振り返ったように、初日の連勝の勢いを失わず、

一気に頂点にまで駆け上がった。

 

  病気で早逝した盟友にささげるVでもあった。

自身がライバルと話す

同期同県で切磋琢磨した故・今坂勝広さんに触れ、

「彼は僕より常にちょっと上を行っていた。

僕ができたのでいずれSGは獲れたと思う。

それを証明するのは僕の頑張りだけ」と話した。

 

  悲願のSG初制覇を果たし、

「過去を振り返ったら今が最強」

と一番とも言える充実期を迎えたが

「今の最強をあした越えられるよう、そうなっていきたい。

グランプリに毎年出られるよう、

そして獲れるように頑張っていきたい」。

遅咲きのヒーローの視線の先には

さらなる高みしか見えていない。