新年を飾る「第58回スポニチ賞京都金杯」(G3)が5日、京都競馬場で行われ、

松山騎乗のサウンドキアラが優勝した。

 サウンドキアラは最後の直線で先に抜け出したボンセルヴィーソを捉えて抜け出し、

先頭でゴールを駆け抜けた。

 2着は追い込んだダイアトニック、3着はボンセルヴィーソだった。

 

 

 スタートからゴールまで完ぺきに立ち回った。

2枠3番から五分のタイミングでゲートを出たサウンドキアラ(牝5=安達、父ディープインパクト)は

両サイドの先行馬に続く6番手を確保。

開幕初日の芝を考慮した距離ロスのないコース取りで脚をためて絶好の手応えで直線へ。

前で粘り込みを図るボンセルヴィーソをラスト1F標識でとらえると

最後はG2ウイナー・ダイアトニックの追い上げをかわして重賞初制覇。

18年5月の平場1勝クラス1着以来、1年8カ月ぶりにコンビを組んだ松山がパートナーをたたえる。

 「よく頑張ってくれました。道中は行く馬を行かせて、その後ろで脚をためられたら…と。

思い描いたレースができました」

 さすが生粋の京都巧者だ。

芝1400メートルを合わせると、これで【5101】となって全5勝をこのコースでモノにしている。

前走・リゲルS3着後は中3週で年明けのスポニチ賞京都金杯に照準ピタリ。

狙い澄ました起用で水を得た魚のごとく、さっそうと駆け抜けた。

 10年に桜花賞トライアル・フィリーズレビューを制した母サウンドバリアーもかつて安達厩舎に在籍。

一生懸命、走り続けた母と違って勝負どころで気を抜くのが課題だった。

この日はその悪癖を封印。抜け出しても集中力が途切れることはなかった。

松山は「ソラを使うと聞いていたけど最後までしっかり脚を使ってくれました」と笑顔。

安達師も満面の笑みを浮かべる。

 「ジョッキーとは好位の後ろで運ぼうと話していて、その通りの競馬ができました。

53キロのハンデも良かったと思うけど

ソラを使うこともなかったし、京都だと本当に上手に走ってくれますね」

 年を重ね、充実期を迎えた5歳牝馬にとって

ヴィクトリアマイル(5月17日、東京芝1600メートル)が春の目標になる。

「放牧に出すかどうかも含めてローテはこれから考えます。

京都だけじゃなく他の競馬場でも頑張ってほしいですね」。

今後は堂々、重賞ウイナーとして戦っていく。

昨年、格上挑戦で7着に敗れた春の古馬女王決定戦がハッキリ視界に入ってきた。