NBAファイナルは7日、カリフォルニア州オークランドで第4戦を行い、

初出場のラプターズ(東地区)が105―92(前半42―46)で

3連覇を狙っているウォリアーズ(西地区)を下して3勝1敗。

チーム創設24シーズン目で悲願のリーグ初制覇に王手をかけた。

(スポニチアネックス)

 カワイ・レナード(27)は

3点シュートを9本中5本、フリースローを9本すべて成功させて36得点をマーク。

12リバウンドと4スティールも記録するなど攻守両面でチームを支えた。

ベンチから出たサージ・イバカ(29)も22分の出場で20得点と奮闘。

数万人がパブリック・ビューイングに姿を見せていたカナダ・トロント市内では

まるで優勝が決まったような大騒ぎとなった。

 第5戦はトロントで10日(日本時間11日)にティップオフ。

NBAの優勝チームがリーグ創設73シーズン目で

初めて米国以外の場所で誕生する可能性が出てきており、

今季のファイナルは“歴史的”な展開となってきた。

主力ガードのカイル・ラウリー(33)は

「彼ら(ウォリアーズ)はディフェンディング・チャンピオン。

簡単に決着することができないのはわかっているからしっかり準備したい」

と気持ちを引き締めていたが、

ウォリアーズに対してはレギュラーシーズンを含めて今季5勝1敗。

ホームでは最終第7戦(16日)を含めてあと2試合残されているが、

第5戦で一気に勝負を決めたいところだろう。

 一方、5年連続でファイナルに駒を進めてきたウォリアーズは

ついに崖っ縁に追い込まれた。

第2戦で太腿を痛めたクレイ・トンプソン(29)が2試合ぶりに出場して

6本の3点シュートなどでチーム最多の28得点、

肋骨を負傷した控えセンターのケボン・ルーニー(23)も復帰して

10得点と6リバウンドを稼いだが、後半ではリズムを失ってしまった。

 第3戦でプレーオフ自己最多の47得点をマークしたステフィン・カリー(31)は

27得点と6アシストを記録したが、3点シュートの成功は9本中2本。

試合開始から連続5本を失敗するなどシュートの精度を欠いた試合となった。

カリーは「気分は良くないがまだ終わったわけではない。

どちらのチームもまだ同じ立場。一気に流れが変わることもある」と語ったが、

敵地で巻き返すには

5月8日以来、戦列を離れているケビン・デュラント(30)の復帰は不可欠。

ふくらはぎを痛めて大舞台にまだ登場していないもう1人の大黒柱の動向が

注目されるところだ。

 なおNBAのプレーオフで1勝3敗からシリーズを逆転したケースは過去11回あるが、

ファイナルでは2016年のキャバリアーズの1回のみ。

その時の対戦相手はウォリアーズで、

今度は逆の立場で“奇跡の逆転”を目指すことになった。