人気アニメ『サザエさん』(フジテレビ系)の波平の声などで知られ、

先月27日に亡くなった声優の永井一郎さん(享年82)の葬儀・告別式が3日、

東京・青山葬儀所にてしめやかに営まれた。

当日は、“磯野家”のメンバーや声優関係者など400人が弔問に訪れ、

最期の別れを告げた。(オリコン)

【写真】初代マスオさんなどサザエさんファミリーも弔問

 出棺時には、弟の永井二郎さんが

「最後に一つだけお願いがあります。

波平の口癖であった『バカもん』という言葉で送ってやりたいと思います。

みなさん一つ声を張り上げてご唱和願いたいと思います」と呼びかけると、

会場から「バカもーん!」と大きな声が響き渡った。

故人を送り出す際には、すすり泣く声も漏れていた。

 永井さんの棺には、

6月に予定していた朗読劇の台本、

アニメ『YAWARA!』で猪熊柔を担当した声優の皆口裕子からの手紙、

チョコレート、ベルギーの人形などが入れられた。

祭壇は、青や白のバラ、スイートピーなど約3000本の花で“波”を表現し、

『サザエさん』45周年記念パーティーのために作られたという波平のパネルや、

芋焼酎が置かれた。

 初代マスオ役の近石真介は

「つい一月くらい前に会ったのですが、

どっちが長生きするかなんて冗談をよく言っていた。

あいつとは戦友みたいなもの」といい、

「あいつは(声の仕事に)独特な考え方を持っていて、

声優としてのプライドを持っていました。

頑固なくらいで、そういうところが好きでした」と無念をにじませた。

 2代目ワカメを担当した野村道子は

「会いたかったです。2年くらい会っていなかったので…。

永井さんはとにかく優しかったです。

少年みたいにムキになることもありましたが、とにかく優しかった」と故人を偲んだ。