30年以上にわたりジャッキー・チェンさんの日本語吹き替えの声優を務めてきた
ベテラン声優の石丸博也さんが13日、東京都内で行われた
ジャッキーさんの主演映画「ライジング・ドラゴン」の初日舞台あいさつに登場した。
今作は、本格アクションからの引退を表明しているジャッキーさんが、
ノースタントで挑む最後のアクション大作ということから、
長年の盟友のためにと人生初の舞台あいさつを行った石丸さんは
「あがりっぱなしだよ~! アテレコやってたほうが楽。もう二度と来たくないね」
と笑顔で感想を語った。
ジャッキーさんとは、3、4回会ったことがあるという石丸さんは、
「立ち回りがすごいから『頼むからアクションシーンを短くしてくれない?』って
ジャッキーに聞いたの。
本人はニコっとしてたけど、短くなったことはないね」とエピソードを披露した。
【写真特集】人生初の舞台あいさつを行った石丸博也さん
映画は、
19世紀に中国から略奪された十二支のブロンズ像「十二生肖」を巡る
トレジャーハンターの活躍を描く。
諸外国の度重なる侵攻により
国外に散ってしまった中国・清王朝時代の秘宝を集めるため、
アンティークディーラーのマックス・プロフィット社は
「アジアの鷹(たか)」と呼ばれる腕ききのトレジャーハンターJC(ジャッキーさん)を雇う。
JCは特殊チームを結成して世界を駆けめぐるが、
行く先々で強敵が立ちはだかる……というストーリー。
監督、製作、脚本、主演をジャッキーさんが務めている。
舞台あいさつには、
声優の魏涼子さん、本多真梨子さん、堀川千華さん、
日本の吹き替え研究の第一人者で知られるマンガ家のとり・みきさんも登場。
立ち回りのアフレコについて、石丸さんは
「自分でも動きながらやらないと、ちゃんと伝わらないんだよね」と話し、
立ち回りをしながら叫び声を出すシーンのアフレコを再現。
「実は『ライジング・ドラゴン』では、立ち回りのシーンだけは一発で収録するとのことで、
リハーサルなしのぶっつけ本番。せりふも間に入るから大変だったよ」と振り返りつつ、
「立ち回りの流れを頭に入れておけば、台本も見なくても大丈夫!」と力強くコメントした。
また、ジャッキーさんの出演作で一番好きな作品を聞かれた石丸さんは
「作品を聞かれると困るんだよね。立ち回りが多すぎて、どれがどうだか分からない」と話した。
最後に、会場に集まった観客に向けて、
ジャッキーさんの声で「サンキュー! ありがとう! 謝謝!
体に気をつけて元気でいろよ、また会おうぜ!」と呼び掛けた。(毎日新聞デジタル)