チャンピオンズリーグは現地時間23日(以下現地時間)、

決勝トーナメント1回戦ファーストレグの残り2試合が行なわれ、

マルセイユ(フランス)対マンチェスターU(イングランド)の一戦は、

見せ場が少ないままスコアレスドローに終わった。

ロイター通信が報じている。

 試合前、マルセイユのデシャン監督から

「ファンタジーがない」と言われたマンU。

ギグスを負傷で欠く上、ルーニーはいまだ爆発せず、

ベルバトフはコンスタントさを欠くというなかで、

多くのチャンスを作ることはできず。

前半に訪れた好機はフレッチャーのシュートのみで、

これもマルセイユGKマンダンダに阻まれた。

一方のマルセイユも決定機に恵まれず、

後半からペースを上げたものの、

目立った攻撃はブランドンのヘディングや、

アンドレ・アイェウのシュート程度に終わった。

 スコアレスドローに終わったマンUのファーガソン監督は、

「次はホームで、我々は大きなチャンスを手にしたと言うべきだろう。

勝てばいいというだけだ。10対9でも構わないよ」とコメント。

ラウンド突破への自信を窺わせたうえで、

「アウェイゴールは常に重要だし、

(得点を奪えなかったのは)残念なことだが、

マルセイユも攻撃面で我々を苦しめることはなかったはずだ。

本当に何も起きなかった試合だね。

いいと言える試合ではなかった」と話し、

見所の少ない試合だったことを認めている。

 マルセイユのデシャン監督は

「失点しなかったから、仕事の半分は成し遂げた」とコメント。

ゴールを許さなかったことは評価しながらも、

「我々は後半は少しよくなったし、選手たちを誇りに思う。

だが、3週間のセカンドレグではまた違うストーリーとなるだろう。

希望はまだあるが、ユナイテッドとファーガソン監督が

この結果に満足しているはずだ」と、

ベスト8進出に有利なのはマンUだとの見解を示した。

 セカンドレグは3月15日、

マンUの本拠地「オールド・トラフォード」で行なわれる。


 長友佑都が所属する昨季王者のインテル(イタリア)は

ホームでバイエルン(ドイツ)と対戦し、0対1と敗北を喫した。

ロイター通信が報じている。

 昨季決勝の再戦となる好カードで、

ロッベン&リベリーの2枚看板がけん引するバイエルンは、

中盤のグスタヴォの活躍もあって、

インテルMFスナイデルをシャットアウト。

そのグスタヴォが2本のシュートでインテルを脅かすと、

逆にインテルFWエトーのシュートでピンチも迎えるが、

GKクラフトの好セーブなどでこれをしのいだ。

 後半、バイエルンはロッベンのシュートがポストを叩き、

対するインテルもカンビアッソやエトーのシュートが

クラフトを脅かすなど、両チームが多くの好機をつくり出す。

インテルは終盤、スナイデルやエトーにもチャンスが訪れるが、

バイエルンはここも乗り切ると、

終了直前にロッベンのシュートが

インテルGKジュリオ・セーザルを襲い、

こぼれ球をゴメスが押し込んで勝利を収めた。

 昨季ファイナルで0対2と敗れたバイエルンのファン・ハール監督は、

リベンジを果たしたこの日の試合が「素晴らしかった」とコメント。

「インテルには驚かされた。

両チームが勝利を目指して戦い、とても美しかったね。

全世界が素晴らしい試合を見た。

いずれのチームのファンも満足できただろう」と、

両チームのパフォーマンスに賛辞を送っている。

 決勝点を挙げたゴメスは、これが決勝トーナメントでの初得点。

今季の大会ではエトー、チェルシーFWアネルカと並ぶ7ゴールで

得点王争いトップに立っている。

昨季はブンデスリーガ史上最高額でバイエルンに加入しながら、

チームが二冠を果たすなかで苦しんだ同選手だが、

今季は負傷者が出たことで出場機会を手にすると、

国内でも18ゴールと得点ランキングトップに立つ活躍を見せている。

 一方、連覇への希望が薄くなったインテルは、

スナイデルが後半に主審への抗議で警告を受けるなど、

フラストレーションがたまっていた様子。

だが、ファン・ハール監督は「スナイデルを止めたいのは当然だ。

だが、ファウルが多すぎたとは思わない」とコメント。

「いずれにしても、彼はそうした状況を活かすのが非常に巧い。

我々は効果的にスナイデルに対処したと思う」と、

同選手の扱い方に問題はなかったと強調した。

 なお、インテルとバイエルンのセカンドレグは

3月15日にミュンヘンで行なわれる。