ブラジルの伝統武術カポエイラの普及を目指す

「ゲトカポエイラ日本支部」は、

2006年から北陸地方を中心に活動している。

この武術は16世紀ごろブラジルで始まったとされ、

格闘技とダンスを組み合わせた動きが特徴だ。


 組み手は、円形に人が取り囲んだ輪の中で行われる。

コンガのように打ち鳴らす「アタバキ」など

独特な楽器でリズムを刻み、

対戦が始まると高揚感に包まれる。


 攻撃はキック中心で、

跳び蹴りなどアクロバチックな技が次々と繰り出される。

一方、守備は円運動を利用しながら、

間一髪のところでかわす。

勝敗はなく、技のキレや美しさを競い合う。


 金沢市などで普及教室を開く日本支部長の池崎雄一さん(29)は、

高校時代にテレビで見たカポエイラに衝撃を受け、

すっかり魅力にとりつかれたという。

本場のブラジルには8回渡り、

現地の道場で寝泊まりしながら修行に努めた。


 現在、金沢市のグループには約170人の愛好者がおり、

そのうち幼稚園児や小学生は約70人と、

子どもの多さは全国でもトップクラスだという。

カポエイラを通じた教育も重視するという池崎さんは

「子どもたちが育ってくれば、

そのうち石川はカポエイラが日本一盛んな地域になる」

と期待を膨らませている。(時事通信)