昨日の本ブログの記事について、反応が多かった。なぜ、「特養と老健は違う施設なのに、影響が出るのか」ということだ。

 

これは、「風が吹けば桶屋が儲かる」の逆バージョンで、老健の入所の前提として「特養入所の待機としての老健入所」が多いところでは、特養入所の待機が減れば、そのまま老健の入所希望も減るという事態が発生している。

 

もっと言えば、このような老健はもともと「特養と同じ機能」しか持っていないとも言える。同じ機能しかないのであれば、稼働率もそうだが、特養並みの「医療外付け型」の報酬体系に下がるのは必然となる。

 

老健は、そもそも医師、看護師、リハビリセラピストが施設基準に設定してある「医療内包型」の施設であり、その医療内包型で、「リハビリなし」「在宅復帰なし」「看取りなし」「医師の関与なし」の老健は報酬が下がって当たり前だろう。

 

これと同じ話しで、通所リハビリテーションと通所介護も「医療内包型」と「医療外付け型」と考えれば、通所リハビリテーションは、医療度の高い利用者の受け入れをし、軽度者は、通所介護へ移行するようにしなければ、報酬単価が高い意味がない。

 

介護度も医療度も低い要支援者に1日、食事、入浴付きのフルサービスを通所リハビリテーションで実施するのは、すでに収益的には厳しいはずだ。

 

つまり、老健入所も通所リハビリテーションも稼働率と同時に機能性が求められ、その根拠としての「利用者単価」をきちんとみないといけない。