平成28年度診療報酬改定では、回復期リハ病棟の新たなアウトカム評価が追加される。


それは、6単位を超える疾患別リハビリを提供し、実績を下回る病棟に対しては、6単位を超える疾患別リハ料を包括化するというもので、その基準となる「実績」が気になっていた。


結局、今回、示されているその「実績」とは、

①入棟時のFIM(運動項目)から退棟時のFIM(運動項目)を控除したもの

②各患者の入棟から退棟までの日数を、当該患者の入棟時の状態に応じ た算定上限日数で除したもの

の①の総和を②で除したものが一定数未満であること


となった。


ただ、分母や分子に入らないFIM○点以下、○点以上や年齢、高次脳機能障害などもあり、すべての患者を一概に評価するのではなく、「早く良くなる人は、ADLを上げて、早く在宅へ」というメッセージだろう。


その一方で、重症患者の受け入れは、今まで通りというメッセージも含まれている。


つまり、包括化の対象病棟は、「軽症患者を期間一杯の入院期間で、7単位以上提供している病棟」だ。


ここで評価されるアウトカム評価は、ADLのFIM利得だけではなく、在院期間短縮が計算式に含まれている点も重要。今まで「まあ、介護保険の申請中だし、もう1か月は入院で」となった患者が「早く在宅へ」という流れが自然にできるわけだ。


もっというと、回復期リハ病棟は、これから病床稼働率以外にも病床回転率も求められる病棟になっていくのだろう。