本日のブログは、とあるブロガーへのアンサーブログ。


よくこのようなSNSの世界には「リーダーとはこうあるべき」というべきリーダー論者が多い。もちろん、ボクもその一人であると思う。


しかし、その前に、なぜ「リーダー」という仕事があるのか、を考えてほしい。


今、読んでいる本は、これだ。っと、アマゾンリンクを貼ろうと思ったら、アマゾンでも売っていないくらい古い本だ。


「経営戦略と組織」アルフレッド・チャンドラー


チャンドラーの有名な言葉に「組織は戦略に従う」という名言がある。


しかし、介護現場における良くあるパターンは「組織は、何に従えば良いのか?」である。残念ながら、介護事業所の多くは、報酬改定の度に「どうする、どうする」の連発で、トップマネジメントに戦略がない場合がある。だから、組織がいつまでたってもバラバラして、組織成立がない。だからミドルマネジメントも成立していないことがある。


「どうする、どうする」という行為は、かつて何かの雑誌で読んだが、病院経営では「マリーシア」と呼ばれた行為がある。サッカーで言えば、相手にぶつかられていないのに、自分から転倒して「ファウル」と演技することだ。それはサッカーでは一つの技術だと思われる。今から約15年ほど前の病院経営では、診療報酬の度に「もっと上げないと経営が危ない」とマリーシアを行っていたらしい。


しかし、現在の病院経営は、マリーシアは通用せず、DPC係数と病床機能報告制度で、すべて数字で丸裸だ。よくサッカー中継でも、一応、ファウルを誘うために倒れたが、プレーが続行され、審判に「はよ、立て」と促されている選手と同じく、そんな演技は通用しなくなった。今、マリーシアが通用する世界は、出川哲郎と上島竜平のリアクション芸しかない。


そこで、病院経営は、そこから一気に「戦略論」を必要とした。やはり、まずはマイケルポーターの競争戦略論だ。そして、そこから共存共栄のブルーオーシャン戦略が今では有効だと思う。戦略論の究極は「競争しないこと」だ。


で、話を戻すと、今の介護業界に必要なリーダーとは「戦略を描けるリーダー」と「それを現場で実践できるリーダー」だ。これらは、室井管理官と青島巡査のように分かれていても問題はない。この差は、能力の差ではなく、どちらが好きかどうかの差だ。


だから、それを一緒に考える「リーダー論」はナンセンス。分けて考えるものだ。


「リーダーとは」を語る前に、どんな組織の何の戦略のリーダーをやっているかによって立場が変わるという、超めんどくさい話でした。


とあるブロガーへの答えはこうだ。トップの戦略は決まっている。あとは、どんな現場を作れるか、だ。


明日から1泊2日で東京お上りさん仕事。