昨日は、午前中、所要を済ませ、午後から本日のセミナーのために東京へ移動。今日のセミナーは午後からなので前入りする必要はなかったが、なぜか1泊で予約してしまっていたため、用事もないのに前入りしてしまった。


こんな時だからこそ、普段読まない本でも読もうと、この本を持参。

|新訳|科学的管理法/ダイヤモンド社
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経営学の古典中の古典で、リハビリで言えば、「基礎運動学」ぐらいのべたな本だ。


しかし、古典というのは、読み継がれている経緯があり、「こうすれば、こうなる」というような、いまいち内容の薄いビジネス本とはわけが違う。


テーラーの科学的管理法は、人間を機械のように扱い、いかに効率的に働かせるかと思われがちだが、読んでみると、テーラーさんは、そんな浅い考えでないことが分かる。


人が長期的に可能な作業効率を追求し、その継続により企業を発展させようとする。その結果、会社が繁栄し、従業員にとっても、会社が繁栄するから生活は安定し、幸せではないかという考えだ。


逆に、従業員の怠業によって、業績が下がると、結局、そのしわ寄せは従業員に来る。だから、その妥協点を観察や計測で明らかにしようとしたのが、科学的管理法らしい。


リハビリの仕事は、医療も介護も20分単位で管理されているため、仕事の量の計測は簡単だ。しかし、介護業務は時間で管理されておらず、一人の怠業が多くのデメリットを生んでいるの事実。そのうち、介護の世界にもテーラーさんの言う、マニュアル化、標準化、定量評価が必要な時代が来るだろう。