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医師支援事業部の古根川です。
最近テレビでiPS細胞のことについて放送されているのを見ました。
そこで今日は、私が高校生の時に生物の授業で教わったES細胞とiPS細胞の知識を元に書こうと思います。
皆さん、ES細胞とiPS細胞の共通点と違いをご存知ですか?
では、共通点から書こうと思います。
それは、どちらも多能性を持つ幹細胞であるという点です。
つまり、色々な臓器・組織の細胞に分化する能力を持っていて再生医療の主役として注目されています。
次に違いです。
ES細胞は日本語だと胚性幹細胞と呼ばれます。
着床寸前の段階の胚から、胎児の体の全ての元になる細胞を取り出し、多能性を保たせたまま培養して増やしたものです。
問題点はそこからもし臓器を作って患者さんに移植するとしたら、それは他人の細胞だということです。
通常の臓器移植と同じく拒絶反応の問題があります。また、クローン技術を応用するというのもありますが、これは、臓器は作れますが受精卵を一つ犠牲にせねばなりません。
一人の人間になる可能性のあるものを犠牲にしてよいのかという倫理的問題があります。
次にiPS細胞は日本語だと人工多能性幹細胞です。
既に出来上がった体の分化した細胞を取り出し、そこに数個の遺伝子を人工的に組み込むことでES細胞と同じような多能性を再び獲得させたものです。
患者さん本人から適当な細胞を採って、それを培養して臓器を作り移植すれば、本人の細胞なので拒絶反応は心配ないし、倫理的問題も生じません。
つまり、ES細胞とiPS細胞の違いは、受精卵由来か体細胞由来かと、倫理的問題、拒絶反応の有無と言えます。
iPS細胞は従来の医療技術では困難だった難病治療にも道を開きます。
半面、皮膚細胞などに遺伝子操作を施すだけで生命を操れる怖さもあります。
また、iPS細胞で目の網膜を再生する臨床研究の実施計画を厚生労働省に申請したそうです。
この技術が実用化すれば、網膜剥離になってしまった方も治るのかな?と思いました。
iPS細胞のお陰で救える病気はあると思います。
一人でも多くの方が救われたら私自身、非常に嬉しいです。
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