最近見つけた面白いサイトで、「企業戦士ガンダム」というページを見つけました。
http://sagisou.sakura.ne.jp/~sakuchin/chiharu/01/37.html
2ちゃんねるのスレッドでもネタにされているガンダムの労働パロディ。
こうしてギャグとして笑えるのは、ガンダムパロディだから、というのもありますが、その一方で社会という縮図の中で戦闘員として戦わざるをえない状況がレッテル化されて、自虐的に見えてしまうものがあります。
さて、笑っているだけならばいいですが、自分が実際にその戦闘員になる、となると、腰が引けるものがあります。
確かに学生気分で社会人をやっていけるとは思っていませんが、だからといって人間の価値を貶めてまでしごき上げる、ということにはちっとも関心しません。
MBSのVOICEで、外食チェーン「くら寿司」から内定辞退を強要された元内定者が給与の補償と精神的苦痛の慰謝料を求めて裁判を起こしました。
http://www.mbs.jp/voice/special/201009/01_30043.shtml
この元内定者の証言が正しければ、とんでもない会社なのではないか、というのが浮き彫りにでます。
店ではお客さまは神様です、と言わんばかりのサービス精神を売っているが、実はそのスマイルが虚像だったとしたら…
さて、研修で40秒以内に言えないと内定取り消されるという「くら社員三誓」。
MBSのページでは、一部になっていましたが、
文藝PIERROT
のページで紹介していたので、引用してみます。
◇くら社員三誓◇
ひとつ、私は人と会話することが大好きな社員となります。
その為に人に好意を持ちます。
人を喜ばせることが自分の喜びと思います。
いつも明るい笑顔で自分から積極的に話しかけます。
また、常にプラス思考で自分と会話すれば相手が明るく元気になれるように働きかけます。
ひとつ、私は自ら進んで仕事を覚える社員となります。
その為にマニュアルをしっかりと覚えます。
常に向上心を持ち新しい仕事に取り組みます。
またどんな仕事を頼まれても自分を成長させるチャンスと考えて喜んで引き受けます。
ひとつ、私は社会人としての基本を身につける社員となります。
その為に早寝早起きをします。
手洗いうがいを徹底し、バランス良く食事し、体調管理に気を配ります。
毎日新聞・本を読み知識を深めます。また、交通ルールやエチケットを守り健全な社会生活を送ります。
以上
どうですか、これを40秒以内に言えますか?
スポーツアナでやっと35秒で言って、しんどくなるくらいの分量。
僕もカミカミながらもやって34秒、ただし、カンペ付き。
本番だとこれを暗唱して40秒以内なので、これはキツイとしかいいようがない。
情報提供:くら寿司内定辞退強要について
というブログでは、
元社員による実情を紹介しています。
また、先に紹介した文藝PIERROTの別の記事
では、ブラック認定したうえで、次のように斬っています。
企業としてはくらコーポレーションは、他の寿司チェーン店が食中毒問題を起こしているのに起こしていないという優良な面があると言える。伊達に経団連入りしているわけではないということだろう。しかし、その企業努力がそれを支える労働者たちを食い物にして人柱にするということなのだとすれば、果たして褒められるべきことなのであろうか。
上の記事でも紹介してますが、
こうした研修は人事担当者の責任だけではなく、
王様体質の役員などのトップ層の考え方が改まらない限り、続くのでしょう。
マイナビに載っているくらコーポレーションのページ
では、
いかにも一般の企業のように紹介されていますが、
この事実を通してみると、ところどころ怪しいものがあります。
作業する「worker」ではなく、頭を使う「manager」。人・モノ・金を動かしながら効率を考える管理職業務です。
どう考えても研修のやり方はworkerのような気がしてならないのですが。
メンバー一人ひとりが理念を貫き、頑張ってきた結果である。
理念を貫くことって40秒以内に三誓を言うことなのでしょうか。
▼セミナーに参加
(期待を裏切らないセミナー!)
きっと悪いことは何も言わないセミナーなんでしょうなぁ
※頑張った人を正当に評価する「完全実力評価制度」導入!
……
ちなみに、9月もくらコーポレーションではセミナーをやられるそうです。
怖いもの知らずで参加してみようかしらw
冗談はさておき、外食産業が他の業界と比べて仕事がキツイというのはよく聞く話ですが、
こういう噂が出ると、なかなか改善しようにも改善できないのでしょう。
競争が特に激しく、利益率が低い体質だと、会社に尽くせる人材でないと経営が持たないのでしょう。
とはいっても、社員を虐げないと生きていけない、というのはいかがなものか。
そこで人格否定されても、社会はこの業界だけで動いているわけではないので……
会社の体質を改善しようにも、内部や法令が出ない限り改善されないのでしょうが、
我々にできるとしたら、こういうものを見抜く力なのでしょう。
この会社の名前を今回の騒動で初めて知りましたが、
会社説明会やセミナーで良いことしか言わない、もしくは精神論を叩いてぼやかすような企業では、
まず怪しむべきでしょう。
そして、セミナーやネットの情報だけでなく、やはり自分の足で企業の実態をつかむ、これに限るでしょう。
キツいとわかっていても、それでも入社したい、と思うならば、それ相当の覚悟をするべきでしょう。
僕自身もまだ就職しているわけではないし、もっともまだ見つけている段階ではありますが、
自分なりに会社に貢献するつもりでも、
悪行が行われていたり人格を否定したり、はたまたマインドコントロールするようなことがあったときには、
ふと立ち止まって自分の身の置き方を考えたいところです。
※だからといってすぐにポンポン辞めるスタイルもどうかと思いますが。
最後に、くらコーポレーションの教育担当マネージャーを紹介しているページを紹介します。
みなさんは、ここに書かれている言葉をどのように解釈しますか?
http://hp.rhp.jp/~kuracorpo/syain_1.html
【追記】
もっとも、この会社の悪質の本質は、最終試験と称した研修を3月に行っているところで、
厳しいハードルの上に会社に文句を言わないという一筆を書かせて、新卒というカードを捨てさせるところにあります。
研修内容に関しては是非はあると思うので、そこは読者がどう考えようが自由でしょう。
個人的には、無茶苦茶だとは思いますが……