『アイスリボン#236』-2
◆第3試合 シングルマッチ 10分1本勝負
夏樹☆たいよう(パッションレッド)vs つくし
この所ちょっと星も上がらず大人しくなっていたつくしが、セミに抜擢されました。
普段から一緒に練習している事も有って、つくしの技も実力も把握している夏樹が上手く攻めさせてつくしの
良さを引き出していましたが、つくしもそれに乗って変形弓矢固めを極めたり、振り回されながらも逆にその
勢いを利用してコルバタに持っていったりと、テクニシャン振りを見せます。
グラウンドの攻防でも予想外の返し方で観客を驚かせ、ハルカゼも綺麗に決めたのですがスリーカウントには
至らず、最後は夏樹が大技や打撃技もあまり使わずローリング式の横十字固めでスリーカウント。
大きな実力差が有るのは仕方無いのですが、つくしはテクニックが有る分小さくまとまってしまっている印象を
受けます。
まだデビュー一年足らずの13歳ですし、もっと八方破れな思いっきりの良いファイトも見たいですし、そう
ならないと一つ上へは上がれない気がします。
内容も悪くなかったのですが、セミとしてはちょっと厳しく、第二試合と逆の方が良かったと思います。
◆第4試合 インターナショナルリボンタッグ選手権 20分1本勝負
【王者】さくら えみ&高橋 奈苗vs【挑戦者】りほ&志田 光
入場した王者チームが、奇襲を狙ったのかベルトをリング下に投げ捨てたのですが、トップに立つベテラン選手
二人としてはあまり見良い物では有りませんでした。
そのベルトをレフリーに渡して試合が開始されましたが、王者チームがやはり奇襲を仕掛け、さくらが志田に
先日の11人掛けを思い出させるラ・マヒストラル。
それを返されるとダブルのブレーンバスターを狙いますが、さくらの腰の調子が悪く崩れます。
そこからはりほ組のさくらへの集中攻撃となり、特にキック,エルボーや逆エビで痛め付け、半ば戦闘不能
状態へ追い込みます。
さくらがそこを何とか逃れ、奈苗に交代。
そこから暫らくは奈苗のローンバトルとなりますが、流石に実力者で二人を相手に五分に渡り合います。
場外戦で優位に立った挑戦者チームが、奈苗を場外に落として再度さくら狙い。
上がった奈苗を志田が抑え、りほがさくらにさくらえび固めを決めた所が最初のチャンスだったのですが、
ロープに逃れられます。
その後も、りほのそうまとう,志田のスリーカウントと二人のヒザ攻撃の連打でチャンスを掴みますが、奈苗の
カットで勝利へは至らず。
残り3分から逆襲に出た王者コンビが、りほに合体ボディプレスからさくらのムーンサルト。
最後は、さくらがタイガードライバーを決めてスリーカウントを奪いました。
さくらの腰の具合が有ったとは言え、これまでのななざくらのタイトルマッチでは最もチャンピオンを追い込んだ
内容となりました。
それでもタイトルを奪われないのがベテランの底力ですし、こうなってしまうとタイトル移動の可能性が全く
見えません。
りほと志田は初タッグの筈ですが、タイプが全く違う分、お互いの足りない部分を補完しあえる魅力的なコンビ
でした。
この王者への再挑戦は出来ないのですが、今後組んでいけばアイスを代表するタッグになる可能性も
感じました。
また、りほの底知れぬ実力を改めて感じた一戦でもありました。
まだ中一ですから身体は間違いなくもう一回り大きくなりますし、大人のレスラーとしてどこまでの存在に
なるのか、本当に楽しみです。