Chicago「Chicagoと23の誓い」 | メドさんのマニアックな日々

Chicago「Chicagoと23の誓い」



Chicagoの2ndアルバムです。
グループ名が「Chicago」だけと短くなり、タイトルもシンプルに「Chicago」ですが、邦題は「Chicagoと23の誓い」という結構仰々しい物になりました。


A-1 Movin' in
A-2 The road
A-3 Poem for the people
A-4 In the country
B-1 Wake up sunshine
Ballet for a girl in Buchannon (B-2~B-8)
B-2 Make me smile
B-3 So much to say, so much to give
B-4 Anxiety's moment
B-5 West Virginia fantasies
B-6 Colour my world
B-7 To be free
B-8 Now more than ever
C-1 Fancy colours
C-2 25 or 6 to 4
C-3 Prelude
C-4 A. M. mourning
C-5 P. M. mourning
C-6 Memories of love
D-1 It better end soon - 1st movement
D-2 It better end soon - 2nd movement
D-3 It better end soon - 3rd movement
D-4 It better end soon - 4th movement
D-5 Where do we go from here ?


基本的には前作同様、ブラスを全面的に押し出した「ロック」ですが、長い曲が多かった前作に比べると組曲形式が3つも有ったりで曲数もほぼ倍になり、聴き易い印象です。セールス的にも成功を収め、トップグループ入りした記念碑的なアルバムでもあります。


A-1~B-1
いずれも独立したナンバーですが、カーネギーホールのオープニングを飾ったA-4の出来が良いと思います。ベスト盤「栄光のシカゴ」にはA-3が収められたのですが、その基準は何だったのでしょうか?


B-2~B-8
ジェイムス・パンコウの作った、ファンにはお馴染みの組曲です。ライブでも好んで演奏されていたみたいですし、B-2, B-6はシングルカットされたり、ベスト盤に収められたりでお馴染みの人も多いかと思います。B-2は実はこのアルバムから最初にシングルカットされたのですが、その時は全然売れず、後に日本ではカーネギーホールのライブ・ヴァージョンが再シングルカットされて、その時には結構ヒットしました。私もこの曲は大好きなナンバーで、再シングルカットされる前にラジオにリクエストして名前が呼ばれ、曲も掛かった嬉しい思い出が有ります。(DJは、みの もんただったかも(笑))


C-1
エンディングの、まるでレコード針が飛んだかの様な仕掛けは、ちょっとやり過ぎでは無いでしょうか?


C-2
彼等を代表する一曲で、イントロからエンディングまで緊張感が途切れず、全く隙の無い曲だと評価しています。この曲から彼等のファンになった人,更にはロックの魅力に取付かれた人も少なく無いと思います。私もその一人でした。それこそ、これまでに数限りなく聞いたと思うのですが、いつ聴いても新鮮で心踊るナンバーです。私に取っては、間違い無く生涯のベスト1候補の一曲です。
本国でもヒットしましたし、日本でも深夜放送から火が着いて大ヒットとなり、本国以上のヒットだったかもしれなかったです。またこのヒットにより、本国でも日本でも1stアルバムも再評価される事となりました。
タイトルは直訳すると、「(午前)4時25,6分前」でそんな真夜中に目が覚め、眠れなくなった状況をそのまま歌詞とした物でした。邦題の「長い夜」はなかなかの名タイトルだと思いますし、これも深夜放送リスナーの心を捕えた一因であった気がします。作者のロバート・ラムもこの邦題はなかなか気に入っているらしいです。ただラジオですので、曲のタイトルを「シカゴの長い夜」と勘違いして、グループ名を教えろ、という問い合わせが多く有ったという話も聞いています。私の友人にも勘違いしている奴がいました。(決して、私では有りません(笑))
ライブでもエンディング或いはアンコールとして欠かせないナンバーで、リード・ヴォーカルのピート脱退後にはニュー・アレンジバージョンも出たのですが、こちらは今一つでしたね。


C-3~6
これは、一体何なのでしょうか? 言ってみればクラシックに挑戦しているのですが、成功しているとも思えませんし、退屈なだけです。


D-1~4
アルバムのハイライトの一つで、当時の彼等を印象付けるストレートな反戦ナンバーです。ベトナム戦争でアメリカが揺れていた時代を感じさせてくれます。今、例えばイラク戦争に対してここまでストレートな曲を歌うケースも無くなった気がします。
是非については有ると思いますが、強烈なエネルギーを感じる事は否定出来ません。


D-5
ピート・セテラの作った、ブラスの入らないバラードナンバーです。このアルバムではD1~4とセットの様な雰囲気なのですが、ライブでは別々に演奏されており、どちらが本心なのかちょっと疑問です。LPではD-4と5の間に長い空白が有って、それがいい味を出していたのですが、CDでは無くなっていたのが、少し寂しかったですね。
名タイトル「長い夜」に対して、D1~4の「栄光への旅路」,D-5の「約束の地へ」は少々狙い過ぎという気がします。「僕等は何処へ」はA-1ではなくて、D-5のタイトルですよね。