昨日、京都満月の阿闍梨餅の記事をアップしていたら、鴨長明「発心集」(13世紀)の中に出てきた叡実阿闍梨のエピソードを思い出したので紹介します・・・ルンルン

 

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比叡山に、阿闍梨という僧の資格を持つ、叡実という尊い人がいました・・・お願い

 

帝が重病になり、宮廷からお召しがありましたが、気が進まず何度も辞退していたところ、断り切れなくなった。

 

仕方なく参内する途中、みすぼらしい病人で、足も手も動かず、築地塀のそばで腹ばいになっている者がいた。

 

阿闍梨はこれを見て、悲しみの涙を流し、牛車から下りて看病した・・・おうし座

 

敷物を敷かせ、仮の小屋で覆い、食べ物を与え、面倒を見ているうちに、かなりの時間がたった・・・時計

 

勅使が、「日が暮れてしまうでしょう。たいそう不都合なことだ」と言ったところ、

 

「参内はできません。その旨お伝えください」と言った。

 

勅使は驚き、理由を尋ねると、「世を捨て、仏道に帰依した自分にとっては、帝のご用事とこのような病人との間に区別はありません。帝のお祈りのためには、霊験にすぐれたたくさんの僧がおり、喜んで参上することでしょう。しかし、このような汚れた病人に至っては、嫌がる人ばかりで、近づいて面倒を見る人はいないにちがいありません。もし私が見捨てて立ち去ってしまえば、すぐにも命が尽きてしまうことでしょう」と言って、結局参内しなかった。

 

当時の人々は、このエピソードを聞いて、めったにない尊いことだと語り合った・・・拍手拍手

 

そして、この阿闍梨は、最後には往生を遂げたと『往生伝』に記載があるとのことです・・・メモ

 

写真1(↓):京都御所の築地塀と比叡山

 

 

写真2(↓):京都満月の「阿闍梨餅」

 

 

阿闍梨餅を食べながら、叡実阿闍梨さんに、あやかりたいものだと思いました・・・お願い