パリオリンピックのマラソンスイミングなどの会場となるセーヌ川について、選手からは水質の悪化だけでなく水の流れが強すぎるという懸念の声が上がっていて、世界水泳連盟は水質や水流を毎日確認したうえでセーヌ川で開催できるか判断するという考えを明らかにしました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240726/k10014524401000.html
世界水連は25日、パリ大会の開幕を前に各種目の選手も出席してパリ市内のメインプレスセンターで記者会見を開きました。
この中で、マラソンスイミングなどの会場となるセーヌ川について問われたドイツのフローリアン・ベルブロック選手は、「水質に疑問を持っていたが、自分はいいと思う。ここで泳ぐのはハッピーだ。ただ心配なのは水の流れで、10キロを泳ぐには強すぎる」と懸念を示しました。
こうした声を受けて、世界水連のブレント・ノビツキー事務局長は毎日、水質と水流について報告を受けていて、セーヌ川で競技が行えるかどうか条件を確認していると明らかにしました。
大会組織委員会のエスタンゲ会長は、水質が悪化した場合、マラソンスイミングは別の会場で行う案があるとしていますが、ノビツキー事務局長は「場所の変更がある場合に、どのタイミングで判断するかはまだ決まっておらず、わからない」と述べるにとどめました。
一方、中国の競泳選手が前回の東京大会前のドーピング検査で陽性反応が出たにもかかわらず、出場が認められた問題について、世界水連のフセイン・アル ムサラム会長は「内部でも外部でもいろんな調査を行った。ルールを守りながら調査をしてきたし、われわれができることは全部行った」と述べ、新たな証拠が出てこないかぎり、再調査を検討しないとする考えを示しました。
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