散歩道の花たち
 

 

 

 昨日までは真夏日に近い日があっても、風が心地よいので、穏やかで過ごしやすい陽気が続いていましたが、今日は真夏日一歩手前、湿度が増して、蒸し暑かったです。
 
 今年も新潟の知人からアスパラガスが送られてきました。
 毎年5月下旬くらいなのですが、今年は気温が高めだったので成育が良く、例年より早めです。有り難いです。
 
 新鮮なうちは、なんといっても、さっとゆがいて(約1分)、氷水にとって食べるのが一番です。甘くて、シャキシャキしていて、香りもいいです。


 早速、戴いてみましたが、ジューシーで美味しさが口のなかいっぱいに広がってきました。
 自分で買うことはほとんどないので、本当にこの時期だけの、まさに「旬の味」を楽しみたいと思います。

 

  
 

●カンパニュラ
 紫陽花が咲き始めましたが、遊歩道にも色とりどりの小さな花が咲いています。
 
 今見頃なのはカンパニュラです。
 フウリンソウともいわれる通り、淡いピンクのフウリンのような花が、風にゆらゆら揺れて、涼しさを誘います。
 色は紫や白などいろいろありますが、どれも優しい色合いです。
 
 トルコキキョウに似ているので、調べてみたら、やはり南ヨーロッパ原産のキキョウ科に属するそうです。
 
 咲き始めてから2週間くらいですが、花持ちが良く、まだしばらく楽しめそうです。

 


 

 
 

●カラー
 不思議な花です。
 くるんとしたラッパのような形が特徴です。
 花かと思いましたが、これは「苞(ほう)」という内巻きのガクだそうです。花は真ん中の棒状のもの。
 私は純白が好きですが、ピンクや黄色などもあるようです。
 
 かつて生け花をやっていた時に、上手く生けられず、悩みました。独特の形状を生かすのは難しいと、つくづく感じました。センスが問われます。

 

 
 

●梅干し
 すでに沖縄では梅雨入りしましたが、そんなじめじめした梅雨は、文字通り、梅の実が熟す時期です。
 一方で、「黴雨
」ともいわれ、カビなどが繁殖しやすい時期です。食中毒の心配もあります。
 
 そんな時期、食中毒になりにくいと言われる梅干しは昔から私たちの食生活に欠かせないものでした。
 
 ところが、その梅干しが消えていくかもしれない事態に直面しています。
 
●食品衛生法
 和歌山県・田辺市の直売所には毎年4つの農家が梅干しを持ち込んでいました。ですが、食品衛生法の厳格化にともない、その数が減る可能性があるのです。
 
 改正のきっかけは12年前に起きたに集団食中毒事件。
 白菜の浅漬けを食べた8人が死亡したため、漬け物作りに関して高い衛生基準が導入されました。
 梅干しなどの漬け物製造販売するには、衛生面の設備整備など保健所の認可が必要になりました。
 
 農家は新しいネットを張ったり、蛇口を指先が触れないものにするなど、新たな設備投資を余儀なくされています。約4000万円かかったそうです。
 
 「次世代につないでいきたい」という人もいますが、小規模でやっている人のなかには設備投資しても回収できる見込みがないと言って、止めていく人もいます。
 
 さらに、2024年6月以降は専用の加工場など衛生的な施設で製造した漬物しか販売できなくなるため、台所や納屋で手作りで製造してきた「おばあちゃんの味」の継続が一層難しくなっています。
 
●伝統の味
 梅干しは昔から私たちの食生活に欠かせないものでした。
 
 我が家でもお弁当には梅干し、登山の前日には必ず梅干し入りのおにぎりを作っていました。私の好物でした。その頃の梅干しはかなりしょっぱかったと思います。
 
 ところが、その後の健康ブームで塩味の薄い梅干しや浅漬けが好まれるようになり、今では梅干しも7%程度の低塩タイプのものも出てきています。伝統的な20%ものは少なくなっています。
 
 一方で、近年、地球温暖化の影響で気温や湿度は高まり、それだけ、食中毒の可能性も高まります。
 
 食の安全は大切ですが、一方で伝統の味が消えていくのは残念です。何とか継続できる道を模索して欲しいです。