クリスマスローズ

 

 

 

   3月に入りました。
   朝晩は少し冷え込みますが、日中はだいぶ暖かくなり、今日は春本番のような陽気でした。昨晩降った雨で空気もしっとりして、気持ちの良いお天気でした。
   遠くの山に残っていた雪も、すっかり消えました。
   
   散歩すると、どこからともなく沈丁花の良い香りが漂ってきます。季節は着実に春に向かって歩みを進めていると感じます。

 


   

●恥ずかしそうに
   今年もクリスマスローズの季節になりました。
   
   可愛い花なので好きなのですが、とにかく俯いて咲くので、いつもながら撮影には苦労します。
   腰を落としたり、膝をついたり、カメラを花の下に入れたりと、あれこれ試しながら、何とか枠内に収める事が出来ました。
   まだ咲き始めなので、しばらくは楽しめそうです。
   
   クリスマスローズが咲いたのは嬉しいですが、やはり相方の事を思い出します。上手く撮れるようにと言って、相方が花を支えてくれようとして転んだ時の事です。
   
   転んだ時点ですぐに検査をしていれば、硬膜下血腫にならず、最終的に脳出血になることもなかったのではないか、という思いが込み上げてきます。
   今となっては、何を言っても仕方ないことですが、申し訳なさと残念な気持ちが湧いてきます。

 


   


●宝物
「日本の平和憲法は宝物だよ」
   相方が生前よく言っていた言葉です。
   
「日本は日米に大きな力の差があることを知らずに、無謀な戦争を仕掛けた。その結果、日本国民310万人もの尊い命を失った」

「戦後、日本に平和憲法が制定された。これはマッカーサーが日本の統治政策のひとつとして考えたといわれる」
「でも、その平和憲法のおかげで、日本は戦後、国民が一人も戦争で死ぬことはなかったんだよ」

「だけど、日本人はその大切な憲法をよく学び、その精神を生かす努力をしてきたんだろうか。学校で平和憲法について、どれだけちゃんと教えているんだろうか」

   憲法の精神が、ともすると蔑ろにされる事態に遭遇するたびに、心配していました。
   
●平和国家の行方
   1990年、イラクがクウェートに侵攻した湾岸戦争について、
「湾岸戦争の時、日本はお金を出したけれど、血を流していない、貢献していないと言って批判された。世界の国から称賛されなかった」

「その悔しさを晴らすために、日本は安保改正に走った。バカだよな」

   その後、日本を取り巻く安全保障の環境は大きく変わりました。当然、防衛のあり方も変える必要はあります。
   
   ですが、安倍政権で集団的自衛権(2015年)。
   さらに、岸田政権では安保3文書の改定(2022年)で、防衛力強化と反撃能力の保有を認め、日本の安全保障の歴史的転換ともいえる事が、国会審議もなく、閣議決定で決められました。
   
   このように、平和憲法の根幹に係わる事が十分な議論がなされないまま、なし崩し的に決められていく事に懸念を覚えます。
   
   世界でも類をみない平和憲法を持つ日本の安全保障のあり方はどうあるべきか。
   国会および国民を含めて慎重かつ十分な議論の上で時間をかけて進めて欲しいと思います。