初冬の野菊

 

 

 

   12月も半分過ぎましたが、比較的穏やかな日が続いています。
   昨日は雲ひとつない晴天で暖かでした。今日は日射しがなくどんよりしていますが、風がないので、それほど寒くは感じません。ダウンの方もいますが、まだコートなしでも散歩できます。
   
   ですが、日が暮れるのも早くて、夕方散歩に出掛けるのが遅くなると、西日を眺めながらとなり、やはり冬の到来を感じます。

 

   
 

●遊歩道で
   11月初旬頃から咲き始めた野菊ですが、遊歩道ではまだ元気な姿が見られます。
   一時より花数は少なくなりましたが、終わったと思うと、また次の花が咲いて、途切れることがありません。
   
   散歩で毎日通るおじさんのお宅では、よくお手入れされているので、りっぱな菊が咲いています。
   地区の品評会にも出したことがあると、言っていただけあって、スプレー菊は見事です。マーガレットのような淡いピンクの菊もきれいです。
   
   彩りの少ないこの時期に、頑張って咲いている菊との出会いが嬉しいです。
   暖かな日が続くようなので、まだしばらく楽しめそうです。

 


 

 

   
 

●五ノ井里奈さん
   12月12日、強制わいせつ罪に問われた元自衛官3人に有罪判決が言い渡されました。卑劣で悪質な犯罪で、当然の結果です。
   
   被害者の五ノ井里奈さんは、顔と名前を出して、告発に踏み切りました。いわれのない誹謗中傷を受けながら、被害と向き合い、裁判を戦ってきたその勇気を讃えたいと思います。
   
   その行動が評価され、アメリカの代表的な雑誌「TIME誌」から「次世代の100人」に選出されました。
   
   ですが、その授賞式に向かう五ノ井さんの表情は嬉しそうではありません。葛藤がありました。
   
「世界が評価してくれた。けれど、声を上げなければこういう世界(ニューヨークの授賞式)も見られなかった。こういう(性被害)事がなければ自衛官として働いて柔道もできていた」
「選ばれるために生きていた訳ではないから。
嬉しさ反面、ちょっと複雑な思いがある」と言いました。

   どう式に臨めばいいか、アドバイスを求めて、あるボクシングジムに向かいました。
   そこはモハメド・アリなど世界王者を輩出している名門ジム。そこで世界王者として活躍する吉田美代選手に会って、スパーリングを教わった後に訊ねました。
   
「不安とかない?」
「不安や緊張はいっぱいあるけど、経験できる人も一握りなので、それすらも肥やしにしている。五ノ井さんは先駆者だから、胸を張って堂々と元気よく。助けられたり、勇気づけられている人がいっぱいいると思うから」

   五ノ井さんは、自分の行動で何かが変えられるという手応えをつかんだようなスッキリした顔になっていました。
   
●メディアの感度
   柔道着を着て、授賞式に臨んだ五ノ井さん。
   
   「TIME誌」は
「性暴力について発言することが長年タブーとなっている日本で、五ノ井さんの勇気が全ての被害者に声をあげる扉を開いた」と評価。

   五ノ井さんは、声をあげた事を海外の人たちが褒めてくれるのに驚いていました。
   
   ニューヨークタイムズでコラムニストを務めた記者は
「声をあげるのは非常に勇気のいること。でも1人が声を上げることで多くの人が続き、日本の自衛隊が今まで無視してきた問題に真剣に向き合わざるを得ない状況にした」

   イギリスBBCも、判決を「画期的」と報じています。
   
   それにひきかえ、日本のメディアは、旧ジャニーズ事務所の件で見られたように、性加害の問題について、報道が及び腰です。
   一人の人間の人権を無視し、心身を傷つけ、その人生にまで大きな影響を与える性加害について、日本のメディアはもっと感度を上げて、積極的に報道してもらいたいと思います。