ツバキ

 

 

   今日で、3日連続の雨降りです。
   ザーッと降るような雨ではありませんが、シトシトと、静かに降り続けています。おかげで、これまでの乾燥状態はだいぶ解消されたと思います。
   今までの空気が一変し、しっとりと潤う感じになったのは良かったです。
   
   ですが、反対に、お日様が全く射さないので、気温は上がらず、最高気温は一桁台が続いています。
   
   東京の1月15日までの15日間の気温は、例年の平均気温と比べて高かった日が、14日間もあったそうです。
   確かに、1月とは思えない暖かさが続いていましたが、やはり、このまま春になるわけもありません。
   
   おそらく、今週、来週あたりが、寒さの1番底かもしれません。すっかり暖かさに慣れた身には、こたえます。これからが、冬本番かもしれません。
   
●一輪ずつ
   木々の葉っぱはすっかり落ちてしまい、ケヤキもイチョウもサクラの冬枯れ状態で、淋しい状態です。
   
   冬の花といえば、椿です。
   真っ赤な花が、冬の日差しのなかで、きれいに咲いています。
   
   濃い光るような緑の葉っぱの間に12月くらいから、固い蕾はたくさん見ていたのですが、開花するまで、とても長い時間がかかったように思います。
   
   今冬、最初に椿の花を見たのは、12月中旬くらいでした。
   雨上がりで、花にいっぱい滴がついていて、それがよけいに花を引き立てていたように思います。とても小さな木に、たった一輪だけ咲いていました。
   
   その後、赤とピンクの二色のものも、見つけました。
   
   ただ、山茶花に比べると、椿は、蕾がいっぺんに開花することは少ないようです。ようやく一輪咲いたかと思うと、次の花が開花するまで、ややしばらく時間がかかります。
   前の花が萎れてしまった後、やっと次の花が開花するというような状態です。
   
   山茶花は、たくさんの花がいっぺんに咲きますが、椿は少し違うようです。
   
   椿と山茶花は、とても似ているので、時々わからなくなることがあります。散り方が、山茶花は花びらが一枚一枚散っていくのに対して、椿はそのまま枯れて萎れていくか、花全体が下に落ちていることがあります。
   
   それでも、冬の花の少ない時期に、鮮やかな椿の花を見ると、ぱっと華やいだ雰囲気になって嬉しいものです。
   しかも、椿はひとつの花が咲いている期間が長いので、開花してから、しばらく楽しめるのがいいところです。
   
   三番目の白い花は、椿なのか、山茶花なのか、自信がありません。見分け方の方法があったら、知りたいです。

 


   


 

●変わる「江戸前の魚」
   東京湾で取れる江戸前の魚に変化が表れ、寿司ネタの主役にも変化が出ているようです。
   
   今、12月の東京湾で次々に釣れるのは、「太刀魚」です。光沢のある刀のような体型から、そのように名付けられたと言われています。
   
   元々は、熱帯から温帯にかけて住んでいる魚ですが、釣り客の間では、太刀魚が冬場の魚として、知られるようになってきています。
   
   釣り客を案内する船長は、
「本当の東京湾、神奈川・東京・横浜沖で釣れるようになった。東京湾のもう『江戸前の太刀魚』みたいになりつつありますね」

   かつて、江戸前の代表格の一つはシャコでした。
   ですが、寿司店によると、
「数がちょっと減っちゃってますね。市場とかでも今、出回らない。幻のシャコになっちゃいました」

   実際、90年代に取れていたシャコは、今ほとんど水揚げされていないという。
   かたや、存在感を増しているのが、太刀魚です。今では半分以上になっているそうです。
   
   70年間漁師として東京湾を見続けてきた87歳の漁師さんは
「取れない魚が多くなっちゃったですよね」

   70年前、タイから始めて、スズキ、シロギスなど。年々、魚が取れなくなり、苦労の連続だったと言います。
   ところが、5~6年前から太刀魚の売り上げが一番になったそうです。
   
●温暖化?
   驚くほど太刀魚が取れるようになったのは、なぜなのか。
   
   漁師さんは
「水が少しあたたかいですね」

   実際、データで見ても、とくに秋冬の水温が上がっていて、40年前と比べると、およそ2度だといいます。
   さらに、ここ数年の温度上昇は顕著で、その要因として考えられているのが、黒潮の大蛇行です。
   
   暖かい黒潮の流れが、ちょうど東京湾に流れ込みやすくなっています。
   さらに、この黒潮は温暖化の影響を強く受け、他の海に比べて2倍以上の速さで水温が高まっていると言われています。
   
   江戸前の主役になりつつある太刀魚ですが、今後、さらに温暖化の影響を受けて、その主役は変わっていくかもしれません。