なかじー的P.O.V〜最近好きなギタリスト、Tim Henson | Honolulu Music Society byなかじー

Honolulu Music Society byなかじー

出自は日本生まれの日本育ち。
米国籍を取得してハワイに在住する音楽家であり実業家。3児の父。

今までの日本人には発想出来なかった独自の視点と解釈を元に展開されるちょっとだけ凄いブログ。
更新不定期。

​Aloha!


久しぶりに好きなギタリストの紹介です。


Poyiphiaのギタリスト、Tim Hensonです。

イケメンですよね(笑)


僕は基本的にブルーズやカントリー畑を探求して来たタイプなのでギタリストとしてはいささか『古いタイプ』の人間です。しかしながらそれでも幸いな事にBABYMETALさんとの出会いによってコンテンポラリーなギターの演奏に開眼したおかげもあり『次の次のステージ』へ辿り着いたわけです。


正直言って70年代後半の技術水準に甘んじていた人間が、2000年以降の技術水準のスタンダードに追いつくのはかなりの意識改革と技術改革を必要としたわけですが、ようやく近頃はBABYMETALさんの楽曲を弾きこなせるレベルになれたことは僕にとっては幸いでした。


僕だっていつまでも1980年代あたりまでのヒット曲を演奏していればいいってわけではないですからね。


とりあえずヘッドホン推奨でビデオを再生しながら読んでくださいよ。百聞は一見に如かず、ですからね。



どうですか。おそらく、ギタリストとしての仕事に必要とする修練を積んでいなかった頃の僕からしたら何が起きているのかわかんねぇというレベルでしか捉えられなくて、演奏がスゴいのは解っても『どれくらいスゴいか』までは測り切れなかっただろうと思えます。(よかったそれなりに練習しといて)


恥ずかしながら彼の存在を知ったのはBABYMETALさんとのコラボ曲である『Brand New Day』だったんですが、この楽曲における演奏パートはそれほど僕にはハードルが高くはなくて、あまり印象にも残らなかったんですよね。


誠にお恥ずかしい限りですが僕も普段は自分の仕事として聴かなければならない音楽がたくさんあるので、Polyphiaはこれまで掘らずに来たんですよ。


アルバムの収録は2019年ですから『ご本人様登場』までには5年の歳月がかかった事になります。


え、今頃?と思った人も居たかも知れませんがBABYMETALさんの楽曲にはMVやそれを用いたライブ演出に用いられたりライブでも共演を果たして大々的に喧伝される『本コラボ』と、音源だけでサラッ流される『塩コラボ』があります。


近年だと『本コラボ』が、

​OMAJINAI :featuring Joachim(From SABATON)

​PAPAYA :Featuring F.HERO

​Leave It All Behind :Featuring F.HERO&Body slam

​KingSlayer :Bring Me The Horizon

​メタり!:Featuring Tom Morello

​ RATATATA:Featuring Electric Call Boy


他にもありますが割愛。


塩コラボはDistortionとかDA DA DANCEとかのアレです。


そしてPolyphiaもかつては『塩コラボ枠』だったわけですね。


じゃあ何故今になって?


その理由のひとつは間違いなくコレでしょう。


日米ハーフの歌姫、Sophia Black。

BABYMETALさんが塩コラボにして放置していたPolyphiaがコラボアーティストに指名したのは彼女でした。


そしてその楽曲が大きく話題となってティーンエイジャーからウケまくってしまう。


この曲カッコいいじゃないですか?キャッチーだし、本来ならPolyphiaってインスト+プログレ+メタルっていう非常に売れにくい路線のバンドであるはずが、若い世代にウケるアーティストの歌モノの作品をリリースすることで大いに注目を集め始めてしまったんです。


BABYMETALさんの陣営はさぞかし焦ったでしょうね(笑)


とにかくTimはフィンガリングもピッキングも正確無比で『巧い』の域を大きく超えている。


音も非常に綺麗で、ほとんど歪ませていない状態のサウンドであれほど弾けるのは驚異的です。


たしかにステージプレゼンスとしては表情豊かに弾く人ではないしステージアクションなんて皆無ですからこれまでの物差しで計るなら面白味を感じないというメタルヘッドもいらっしゃるかもしれない。


だけどこの顔面偏差値で身長だって180オーバーであのギターを弾くんですよ?大した逸材じゃないですか。

『ギターさえ上手ければいい』なんてのは腐るほどいるわけで、卓越した技術とオリジナリティ、ポップな音楽にも偏見を持たずにコラボしていく柔軟性。そしてステージ上で露骨に自己顕示欲を発散させることもなくミュージシャンとしての役割りを淡々と熟せるストイックさ。そして何度もシツコいですがこのルックス。

最近ではあのSteave Vaiともコラボしているんですが、全く引けを取っていないどころかその実力ってVaiをも大きく上回るかのような印象すら持ってしまいます。



かのエリッククラプトンさんは『ギターは終わった』旨の発言をされてたと記憶しますが、ソレはお爺ちゃんの懐古趣味が若者にウケなくなって女の子からキャーキャー言われなくなっただけのハナシであって、ちゃんと次の世代を担う『女の子からの嬌声の的』としてのギタリストは芽吹いてるんですよ、というお話しでした。


以上です。


Mahalo!