BABYMETAL考現録〜2024その② | Honolulu Music Society byなかじー

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出自は日本生まれの日本育ち。
米国籍を取得してハワイに在住する音楽家であり実業家。3児の父。

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更新不定期。

Aloha!


前回からの続きです。『BABYMETAL考現録〜2024 その①』Aloha!止まりませんな!まだ公開されてから1か月くらいで1250万再生ですわ。ご自分でYouTubeのチャンネルを開設している方なら、1つの動画が1万再…リンクameblo.jp


前回はBABYMETALってオワコンなのかもね?というネット界隈の文言に対して、抗いきれない3つの理由の1つとしての『挑戦者であるのに王者のように自称するのは大人としてはカッコ悪い』って事が言いたかったんですが、ついて来れてますかね?(笑)


今回の稿では2つ目の理由である、『ライブがマンネリなんじゃね?』っていう部分にフォーカスします。


​ライブがマンネリ、予定調和ってどゆこと?

よく、BABYMETALさんのインタビューなどに於いてよく見かけるコメントの中に次のような文言って必ず含まれるんですよ。『BABYMETALはライブの中に生きている』


それはまさにその通りで、逆を言えばライブを観ればいまのBABYMETALがどんな感じか判るとも言える。


あくまでも個人的な事ですが、僕は過去に7回ほどBABYMETALさんのライブに行っています。そのどれもが日本で開催されたライブ(Fest含む)なのでハワイから渡航費と滞在費をかけての参加であったので、それなりにコストのかかった『ライブ参戦』であったと言えます。


その中で一番感じるのはライブ時間が異様に短いという事で、正味1時間前後のライブっていうのはそのコストに見合ったショーではないなという実感を参戦回数を追うごとに感じています。


いや、しかしながらそれについては『メイト諸氏』の言われるところの擁護論もわからないではありません。


その擁護論とは概ね以下の通り。

​あれだけ激しく歌って踊るのは1時間が限界。


とまぁ、日本人特有の肉屋を応援する豚的思考に支配され切っているのですよね。


割り高な料金で提供されているサービスに対して『もう少し楽しませろ』という要求をする事は、あたかもはしたない行為であると言わんばかりに非難する。なんですかね、増税増税に苦しめられていても減税を求める事が悪し様に言われるような飼い慣らされた奴隷根性と変わらぬ精神性でも言いますか。


僕はなぜBABYMETALさんのライブが短時間であるのか、一応の答えというものを得ています。

ステージセットが巨大すぎってこと。



BABYMETALさんのライブってあらゆる舞台装置が桁外れに大掛かりで、いつ観ても『金かかってんなぁ』と感心し切りです。ライブ前のあらゆる行程を踏まえて考えてもあれだけの装置を搬入して組み立て、起動させてから全ての効果を同期させてリハーサルを行い、ライブ後はそれらを速やかにバラして撤収する事を想定すれば、ライブ自体に掛けられる時間って限定されてしまうのかも?という事になりかねない。


いや、でもそれにしたって1時間のステージを1時間半にする事くらいのことは出来るだろう?とも思うわけです。


そこでネックになって来るのが前述のメイト諸氏による処の擁護論になるわけですね、わかります。


であるから、過去に於いてBABYMETALさんのライブでは以下のようにライブを進行させて来たわけです。

​SU-METALの休息のために残り2名による歌唱タイムを設定。

​残り2名の休息のためにSU-METALのソロ歌唱タイムを設定。


​3人の休息のために神バンドによるソロコーナーを設定。

​全体のブレイクタイムとして長めに舞台演出を設定。


今のところライブ時間をエクステンドするために施策されているのは下段の2つのみ。


いや、上段2つもやればいいじゃんね?


ココで特に前から言われ続けているのが、『MOAMETALのソロ曲を作るべき論』で、コレについては僕は大賛成なわけです。


正直言ってMOMOMETALこと岡崎百々子さんはまだ『その域』に達しているとは思えなくて、仮にそうしたことが実現するにしてもMOAMETALとのデュオっていう事になるのは想像に難くないのですが……


MOAMETALさんってのはまだ10代の頃からちゃんと1人でもステージのフロントを努めて来たし、20歳の生誕祭の折には『SU-METALバージョンよりも好き』っていう声が多数上がるほどの歌唱力と鼻にかかった甘い歌声が絶賛された逸材ですからね。

(2:10〜見どころ)

公式ではない転載動画ゆえに貼るのを躊躇しましたが、未見の方はなぜなかじーがMOAMETALさん推しをするのか参考にしてみて下さい。


とにかくね、いつも言いますけどこれだけの逸材をね、お刺身のツマみたいに扱っておくのって勿体ない僕は思っています。ソレは彼女達が生身の人間であるからで、もしかしたら『現在』が最もパワフルなパフォーマンスが出来る年齢なのかもしれないからです。


そりゃキャリアに伴う円熟というものも芸能の世界にはあります。しかしながら、かつての4のうたであるとかおねだり大作戦といった楽曲のようにその時の彼女たちだからこそ歌えた楽曲だって当然あるはずなんですよ。


じゃあなぜソレをやらないのか?


結論から言えば、

ソレが既存のファンしか喜ばない施策であり、『メイト』が喜ぶだけで、大してお金にはならないからでしょう。

そんな楽曲を作るために発注コストを割くならコラボレーションを連発して新たなファン層の開拓をした方がいい。


要はBABYMETALというのは『中元すず香さん』を将来的に長きにわたり『伝説の歌手』として活動をさせていくための『発射台』である事が僕にはなんとなく透けて見えるのですね。


ゴールラインが見えている展開のことをなんていうか?


ソレが予定調和です。


ってなところで本項終わり。次回最終章。


Mahalo!