Aloha!
さて、BABYMETALさん。
過日、台北での公演+日本でのライブビューイングの配信も終えられたそうで、ますます絶好調の進撃、いや神撃を続けられていると。
ライブのスケジュールを見ると、どうやら我がアメリカの本土にも再び上陸されるようなんですが、結論から申せば僕は残念ながら今回彼女らのコンサートには行きません。
というのもちょうどBABYMETALさんがU.S.Aツアーをする頃ってウチのお姉ちゃん(長女)が小学校に通い始めるタイミングだからです。同時に長男坊もプレスクール入りしますし、そうした子供達の人生の転換期にお父さんが日本のアイドルのコンサートに行くために家を空けて他州に行くとか、絶対にあってはならないと思うからですね。
この辺りの考え方っていうのは独身者にはわからない感覚でしょうし、妻帯者であっても子持ちであっても家族の絆の薄いご家庭をお持ちの方や行き過ぎた個人の自由が標準化された暮らしを謳歌される方などわからない人にはわからない感覚なんだと思います。
というか日本に限って言えば妻帯する事や子を持つ事が人生にどれだけ意義を持たせてくれているかがご理解いただけない方のほうが世の中圧倒的に多いんじゃないですかね?
少なくともここ何十年かの間、
結婚なんてしない方が、子供なんていない方が『コスパがいい』って思っている人の方が多目に推移して来た社会が日本社会なわけですから日本が今、少子高齢化なんて自体の真っ只中に陥っているわけで、それを補おうとして外国人を呼び寄せて参政権を与えようとすらしているわけでしょ?
10年先、20年先よりも『いま』、自分の血脈を遺す事より『いま』の自分、個人の悦びを追求する風潮が支配的である日本、このあたりはまさに『亡国』。
しかしながら僕はそういう人生を歩んではいないので。
BABYMETALさんについて僕は既にある程度の達観を得ていて、それは彼女達はもう既に護られるべき少女ではないということなんですよね。
むしろ、先般リスタートを切った時から既に自らの人生に責を負うべき大人の女性たちとして新生を経ているのだというのがなかじーの考え方なわけです。
一方で僕の娘や息子たちっていうのは明確に護るべき存在であり、その時期の真っ只中に居る血を分けた子供であるわけですよね。
だから僕は敢えてBABYMETALさんのコンサートには行かないって決めたわけです。
自分ちの子供とよそンチの子供を比べて我が子を尊重しない人なんていないわけじゃないですか。
ところがBABYMETALさん界隈に於いてそれは違うっぽいんですよね。
さくら学院という秀逸だった仕組み。
BABYMETALさんのビジネスモデルっていうのはプロダクト(製品)として消費し尽くされないという意味で秀逸で、それはさくら学院という非常に特殊なアイドルユニットから興ったものだという事です。
フツーの『アイドル』というのはなんだかんだで『性的』である事を売りにする事でしか自らの商品価値を上げざるを得ないものです。
それが顔面偏差値の高さに帰順する擬似恋人としてなのか、スタイルの良さに帰順する擬似一夜恋人としてなのか、その立ち位置は人それぞれ手はあるのですが。
いずれにせよ、芸能人というのは売れれば売れただけ『性』を売りにしなくて良くなる反面、
飽きられたら脱ぐしかないというのは芸能界の鉄則ですからファン目線というのは純粋に応援するというよりは心の底では早く落ちぶれて脱いで欲しいと願っていたりするわけですよね。
アイドルをやっている側だってそんな事はわかっているわけですから、キモいドルヲタに媚びているフリをしつつ、プライベートではイケメン俳優やIT企業の社長と親交を深め、ある日突然妊娠若しくは結婚の発表をして逃げ切りを図るわけです。
そういう意味に於いて、アイドルビジネスというのはいかに短い消費期限の間に『次のステージに行くか』を問われる職業?というのがわかりますよね。
歌に軸足を置いている人ならミリオンヒットや紅白出場が視野に入るでしょうし、
お芝居に軸足の方なら大河ドラマとか民放の日曜劇場や月9での高視聴率ドラマで主演するとか、
モデル系ならパリ、ミラノコレクションに複数回出場したり、ハイブランドのアンバサダーに就任して世界中に存在感をアピール出来るようになれば、あとは企業の広告塔としてラクに活動することができる。
そうなれば芸能人なんてのは勝手に『上がり』になる職業ではあるのですが、そうした地位に登り詰められる人なんて99%は居ないわけです。
とどのつまり、顔にせよ身体にせよ『性的な魅力を訴求する商品力』が評価されてデビューしたならば、そのタレントさんってのは飽きられるのが先か脱ぐのが先かっていうチキンレースに挑まざるを得ない。
そりゃ必死にもなるわけですよ。
だから芸能界において『ファンがタレントを性的な目で見ることをはばかられる』という立ち位置で人気を獲得出来るというのは、芸能人生に於いて後々非常に有利な状況を産んでくれるわけですよね。
『性的な魅力』を売りにしなければそれだけ商品力を長く維持できるからです。
仮に性的な魅力を売りにするなら女性目線で憧れてもらえるような路線で売る方がいい。
三吉彩花さんはNetflixのドラマ『今際の国アリス』で知ったんですが、なんと彼女もBABYMETALさんと同じ出自。
そう、それが『成長期限定ユニット』として小学生や中学生をタレントにし、ファンを単なるロリコン親父ではなく『父兄』と位置付けることによって、ファン層がタレントに対して性的な関心を抱く事を律する事に成功したさくら学院だったわけです。
BABYMETALさんにとってのファン層のコアな部分に居る人たちとは、そこから継続して現在に至っているという特徴があります。
つまり、BABYMETALさんのファン層の中心に居られる方っていうのは、
・ただのファンではなく『父兄』として幼少期から彼女達を見守り支えて来た
・故によこしまな気持ちを抱いて応援する事を罪悪的に捉えて健全な応援を是とする
・ライブやイベントに参加する為の費用は『父兄』として厭わない献身的な課金姿勢を貫く
コレを十数年にわたってやり続けているのがBABYMETALさんのコアなファン層なわけです。
こういう人たちのことをBABYMETALさん界隈では『メイト』と言います。
まぁ中にはチャッカリBABYMETALさんのグッズを多数展示しただけの無許可なコンセプトバーを経営してファン界隈を集めて金儲けしたり、
内部の人間でもないただのファンが断定的な物言いでBABYMETALさんについての書籍を出版して私腹と承認欲求を満たしているいるとんでもない連中も居るには居るわけですが、
それ以外ってのはホントに純粋に『父兄』として真摯に、そして紳士的に金を巻き上げられているわけです。
ところが、そうした従順なファン層には大きな問題点がある。
ファン層の超絶的な高齢化です。
BABYMETALさんのコンサートに一度でも行かれたらわかる事なんですが、失礼ながら白髪、白髪、白髪+禿げ、白髪+禿げ、白髪、白髪、白髪+禿げ、禿げ、禿げ、白髪、白髪…50歳代、60歳代がほぼファン層のボリュームゾーンであり、下手すりゃ70代の人だっているのかもしれない。
僕みたいな『アラフォー』なんてのはBABYMETALさん界隈に於いてはクソガキみたいなモンだっていうのがBABYMETALさんのファン界隈の実態です。
僕も数回BABYMETALさんのライブに行きましたが、とにかくファンの高齢化がヤバくてメイト界隈の人達は服装を地味にしたら新宿コマ劇場かな?っていう年齢層です。
年寄りは基本的に昭和気質なので決め付けや主観が強いし年功序列社会に生きているので歳下のやる事を軽く見る傾向が強い。そういうファン層を抱えると運営はキツかろうなと思います。
ただ、中には僕みたいにさくら学院時代をすっ飛ばして途中からファンになった人間も居るので、そうした『父兄』であるとか『メイト』という立ち位置には始めから居ない場合もあって、それ故にBABYMETALという現象を俯瞰で捉えられるという部分があったりもします。
だからこそ、僕なんかはダークサイド期であっても存分に楽しむ事が出来たし、水野由結さん脱退についても安直なファンタジーを抱くことなく冷静に捉えられたし、果てには『東の神バンド』のバックバンドメンバーとしての秘匿性の不適格さに言及して現在の神バンドが『西の神』に固定されている事にも全肯定することが出来ているというわけです。
実際、ダークサイド期には『メイト界隈』なんてほぼ全否定でしたからね。
僕なんかは全肯定していたし、むしろダークサイド期のその先にあったはずの物語やら楽曲を愉しみ尽くしたかった派ですけどね。
『父兄』とか『メイト』ってのは高齢化していたがゆえになまじ運営側よりもが年齢層が高く、ヲタ気質に富み、メタルなどの音楽ジャンルにも精通している層も多かったゆえに、単なる消費者でしかないのに自分たちの方がプロデューサーを筆頭とした運営よりも『彼女達』を活かせると勘違いしてしまうんですよ。
実の親でもないくせに。
先述の通り、BABYMETALさんのファン界隈の中心に居るのはさくら学院時代からの『父兄』と呼ばれる人たちなわけです。
実際の所、自分の娘がお遊戯会やら学芸会で『相応しくない役まわり』をやらされていたら、おそらく気を悪くする親御さんはかなりいるはずでしょう?
中には担任やらお遊戯会、学芸会を主催した教師にクレームをつけたりするモンスターな親もいるかもしれない。
でもそれだってね、その抗議のやり方には問題はあっても実の親の気持ちからしたら我が子が不当な扱いをされていることに対する怒りや哀しみって理解できる部分だってある。と僕は思います。
ところが、BABYMETALさんのファン界隈における『父兄』や『メイト』っていうのはBABYMETALさんたちに対して『こうあって欲しい』という感情がそのまま実際の親子関係をも超えて吹き出してしまうという異常性を持っている。
コレはある意味AKB界隈でファンたちが秋元康氏のことを『秋ブタ』と蔑む呼び名で呼んだりするのと同じベクトルで、BABYMETALさん界隈のファンがプロデューサー氏のことを『コバ』と呼び何かしら気に食わないことがあると頻繁に『コバの野郎がやりやがった』と悪態をつく始末。
ところがBABYMETALさんってのは既に莫大なコストをかけて莫大な利益を産むためのビッグビジネスとして動いてしまっているプロダクト(製品)なので、いちプロデューサーの裁量が全てってワケにはいかないIP であるわけです。
当たり前ですがBABYMETALというIPは上場企業であるアミューズさんの収益化の為に継続されるプロダクト(製品)なので、その本質というのはいかにして高額な課金をさりげなく得るか?それがポイントなわけです。
『音楽で人を幸せにする』っていうのが音楽家の使命だとするなら、BABYMETALさんというのは『その存在を以って人を幸せにする』という使命がある。
故に、
・可愛くて
・踊りが上手くて
・なのに歌もガチ
という中元すず香さんを筆頭に、1時間半に及ぶステージで息をあげることなく踊って、笑顔を絶やさないくらいに練り上げられたパフォーマンス力を身につけた菊地最愛さんや岡崎百々子さんがそれぞれにSU-METAL、MOAMETAL、MOMOMETALという配役について1部の隙もない圧倒的なステージを繰り広げる。
そしてこんな小さな子供の頃から追いかけているファンたちが今もBABYMETALさんを支えている。
そんな彼女達も既に20代半ばだったりします。
青春を、人生を懸けたステージを繰り広げる彼女たちの鬼気迫るエネルギーは、ナヨっちい歌詞の歌を大してうまくもない演奏で一発当てて、売れたらモデルや女優と浮き名を流して売れない時代を支えてくれた女房子供を棄てる駄バンドなんかよりはるかに熱量が高い。
それに歓喜する『父兄』と『メイト』。彼らの献身によって莫大なお金がそこに落ちる。
フツーはそこで終わるんです。
終わらないのが『ヲタ界隈』なわけで、これまでBABYMETALさんやさくら学院を支えて来たのは『ヲタ』の中でも相当に拗らせ度合いの熟成された『ドルヲタ界隈』であるわけですよ。
何者にもなれなかった人のジレンマ
人は自分が『何者』かになって初めて到達出来る部分があります。
裏を返せば『何者』かになるまでに積み上げて来た努力と時間と達成がもたらす認識の変化と言えるものがあると言える。
ココはドルヲタだけでなく、ミュージシャンを夢見て楽器を手にした人々も概ね同じなんですが、基本的にどんなジャンルに於いてもお金を稼ぐ側になるのかお金を払う側になるのかの違いって天と地ほどの差があるんですね。
つまり消費を喚起、拡大する側、雇用を創出する側になる事と好きなコンテンツにお金を払って楽しませてもらう側っていうのは見えている世界が全く違うというわけで、それをBABYMETALさん界隈に当て嵌めて見るといわゆる『メイト』っていう連中は『演者』には媚びへつらうのにその演者が信頼し、頼りにしているプロデューサーについては『単なる消費者でしかない自分たち』と同格か、或いは格上であるかのような誤解をしている雰囲気が感じられるわけです。
BABYMETALさんってのはプロデューサーである小林啓さんが産み出したIPなわけで、ファンの献身はもちろん評価されるべきだけど、そりゃ単に『可愛い女の子の為に金を使う』っていう他のアイドルビジネスに絡め取られたヲタ界隈の消費者となんら変わりのない仕組みの中にいるってのは理解しといた方がいい。
つまりプロデューサーを筆頭にする運営サイドには感謝こそすれ、個人的なDisを並べて人格攻撃したり不当に低く見て愚痴を垂れたりするのってアタマおかしいってハナシなわけですよ。
BABYMETALさん界隈で何が1番ヤバいかって言ったら、なまじ音楽ジャンルがメタル寄りであるばかりにドルヲタ+メタルヲタっていう界隈が主軸になっている点です。
メタルヲタっていうのはコレまた勘違いをしている人たちが相当多くて、単に音楽リスナーがミュージシャンでもないのにミュージシャンぶるっていうのが常態化している世界だったりします。
BABYMETALさんのライブ会場に行くとソレは顕著で、60歳代はもちろん50歳代の人が長髪にヒゲの御仁が多数いらっしゃる。
僕はそういう人達と仲良くなりたいとは思わないんで、おハナシしたりはしませんがお仕事何されているの?とか思うわけじゃないですか(笑)
長髪、ヒゲ面、ゴツい指輪して革ジャン羽織っている中高年のミュージシャンなんて現実にはそうそういません。
どちらかっていうと、ステージに上がるわけではないのに普段からそういう格好をしているのはミュージシャンになれなかった側の人であり、現実には音楽コンテンツの消費者でしかないのにミュージシャンになる夢を諦めきれない側の人達と言えます。
そういう人達には必ず一家言ある。
音楽とは、ロックとは、メタルとは○○でなければならない、と。
『その感じ』がBABYMETALさんがどうあるべきか?にまで結びついてしまい、非常にメンドクサイ輩が誕生してしまう。
た、大変だぁーーーーーーーー。
そりゃ日本の『メイト』なんか置いてきぼりにして世界を股に掛けないとヤバいわけですよ。
BABYMETALさん、もう20歳代半ばですもの。
そんなタイミングではあるのですが、僕は少なくとも今年はBABYMETALさんのライブには行けない。
だって実の娘や息子が環境の変化から心細く感じる瞬間に、そばに居て抱きしめてあげられない父親になんかなりたくないし。
BABYMETALさんはプロです。プロ中のプロで、その実力は紛れもなくワールドトップクラスのプロ。
その辺のロックやメタルのバンドと比べたら失礼になるくらいのエンターテイメントプロダクトです。
別に『バンド』じゃなくたって、
楽器を弾かなくたって、
『そんなのメタルじゃない』であったって、
BABYMETALさんはBABYMETALであればいい。
僕はそう信じているから子供の成長期にBABYMETALさんのライブに行けなくたって後悔はない。
BABYMETALさんのビジネスは綿密だから後からライブは概ね映像コンテンツ化されるし、なんなら映像コンテンツ化されたライブの方がいろんなストレスを味わうリスクが少なくて快適説すら僕の中にはある。
だって実物なんて豆粒くらいにしか見えないし、
巨大なスクリーンに映る彼女達しか見えないし、
会場によっては音も良くはないし、
立ち位置によっては上手と下手のギタリストの音量バランス悪くてアンサンブルが台無しになってしまっていたりするし、
汗臭えし、加齢臭キツいし、会場入りや出の待機もダルいし、物販すぐ売り切れるし、
まぁそういうリスクを覚悟して行けるタイミングならまたいつか行きたいとは思いますけどね。
せめて、MOAMETALさんが在籍している間にもう一度くらいはね。
だからお願い、もう太らないで(笑)
絶好調だった頃の菊地最愛さん
新章開始時の菊地最愛さん
菊地最愛さん近影。
女の子はね、寂しいと太るんですよ。僕はBABYMETALさんのライブにはしばらく行けないから、ファンの皆さんはなかじーの分までいっぱい応援してあげてくださいね。
そんな感じ!
Mahalo!
Sent from my iPhone