Aloha!
さて、非常にすいませんがまたまた過去に投稿しそびれた記事になっています。実は前回BABYMETALさんについての記事のいくつかを切って貼っての投稿だったんですが、内容に連続性があると思ったので上げさせてください。
神バンド。
言わずと知れたBABYMETALさん専任のサポートバンドのことです。
BABYMETALさんのファンである方々の大半は、BABYMETALと神バンドは一心同体であり、不可分な存在であるという意見が圧倒的であると認識されます。
マジで?(笑)
別に安易な逆張りをしようってんじゃないんですが、なかじーはそんな風には全く思っていないんですよ。
お手隙の方は、是非このAmebaブログの中にもBABYMETALさん絡みの記事を専門に上げている方はたくさんいらっしゃるんで検索して閲覧されてみてください。
十中八九『神バンドとはBABYMETALさんの1部分である』と頑なに断じたご意見をお持ちです。
ヘタをすれば、
BABYMETALとは3人の女の子達と神バンドの7名編成のバンドである、という持論を放つ豪の者まで居る。
しかしながら、
そうした事実があった試しは一瞬たりともないんです。
左より、
ベースギタープレイヤーのBOHさん、
ドラマーの青山英樹さん、
ギタリストの藤岡幹大さん(故人)
同じくギタリストの大村孝佳さん。(他にもいらっしゃいますが、後述します。)
彼らは基本的にはセッションミュージシャンであり、『この曲をこういう風に弾いてね』とオファーされたモノをキチンとこなして初めて『次がある』という世界の人達です。
過去に於いても様々なセッションミュージシャンがこの神バンドのメンバーとしてBABYMETALさんのステージに立ったことはあるのですが、中にはホントに1回コッキリという方も少なくはない。
そしてそれは何故かと言えば、BABYMETALというのは非常に高い完成度を誇るプロダクトなのでそこに必要とされる『神バンド』という存在が単に瞬間的な演奏力の高さが要求されるだけではなく、
ワンステージ、もしくはツアー毎に跨がるステージパフォーマンスの確度や、
演奏スタイルへの自己顕示欲の漏出の少なさ、
チームプレイを理解出来る人間性
と言った部分にまでその力量が測られて、結果残るべき人が残っているというのが実情だからでしょう。
しかしながら、
やはりミュージシャンも人間なので置かれた立場や状況が変わるとやはりその本質は変わるという事を我々は前もって理解しなくてはならないわけです。
つまり『当初』の神バンドと『現在』の神バンドはその性質は異なっているかもしれないよ?って事。
個人的に『神バンド』と言われる彼らに関して、
『おや?』
と思ったのは、彼らがニコニコ生放送やYouTubeで配信をしたり動画をあげたりしているのを知ってからです。
彼らは基本的に普段の生活ではレッスンプロのような事もしていたらしく、配信や動画の中で自分の生徒から『BABYMETALの○○を弾いてください』といったリクエストに応えて、イントロ、バッキング、ギターソロを弾いて見せたりしていたんですね。
若しくは普通にギャランティの発生しているであろう、楽器店や楽器フェアなどのセミナー兼デモ演奏の場でBABYMETALさんの楽曲の一部分を抜き出して披露していたり。
いや、アカンやろ(笑)
BABYMETALさんに縁もゆかりも無い者が『弾いてみた』をやるのだって収益化しちゃアカンって世界なのに、
アミューズさんから金もらってバックバンドやらしてもらっている者が、アミューズさんに版権のある楽曲の象徴的なパートを弾いて小銭稼いだらそらアカンて。
今どき、日本じゃ定食屋でラジオ流していたってJASRACとかが来るんでしょ?
プロのミュージシャンならばその辺、ちゃんと版権に関する意識は持たないと。
バカ『版権が関係あるのは主旋律のみでアレンジ部分は関係ないゾ!』
なかじー『法的に係争したらそうなる可能性もあるけど、権利者である事務所とそんな風に揉めたらそのミュージシャンは使ってもらえなくなるよね?』
はい、論破。
そもそも、
BABYMETALさんのファンの方も悪いんですよ。
いくらステージ進行上の設定として『神バンド』という括りでバックバンドを雇っているだけにせよ、
ファンの皆さんは大村孝佳さんを大神、
青山英樹さんを青神、
BOHさんをBOH神、
小柄だった藤岡幹大さんを小神、
LedaさんをLeda神、
8弦ギタリストのISAOさんを竿神、
なんて感じで呼び、あたかもBABYMETALのメンバー同等な感じに崇めたりしている。
いや、変でしょ(笑)
彼らはOnly The Fox God Knows(アミューズ稟議書)に記された通りに単発の契約に基づきバックバンドの構成員として採用された個別のミュージシャンですよ。
そしてその契約は、あくまでもステージ上での『神』とミュージシャンとしての個人である自分とは別な存在であるという『秘匿性を守る』ことを前提として交わされているはず。
だけど、冷静に考えてみれば神バンドを『やっている側』からすれば自分達が『神』である事は拡めた方がお金にはなる。
そうこうするうちに神バンドをやっている人のうちの何人かはその『禁』を破り、世間に対して幾つかの『匂わせ』をしていくようになります。
困ったもんですね。
神バンドの匂わせ、その①
KAMI BANDならぬ、
KARI BAND。
いや、アカンでしょ(笑)
『神バンド』のかつてのドラマーさんと、常連組の2人が組んだスリーピースユニットです。
当時のBABYMETALさんのステージ進行上、
特定の楽曲には神バンドメンバーによるソロの回し合いのコーナーが設定されていました。
そしてそれはMCを一切入れずにノンストップで1ステージを走り切るBABYMETALさんのメンバーにとってそれは重要かつ唯一のリカバリータイムであったわけです。
が、
そのソロパートで使われたリズムやコード進行やフレーズは版権的にはアミューズに帰属しないモノであったがゆえに『神』の人達は、それをまんま自分達のステージ、興行の中でやるようになるわけです。
ある意味、賢いっちゃ賢いのかもしれないけど、それはBABYMETALさんのライブに足しげく通うような人からすれば『BABYMETALのあの時のライブで弾いてたヤツだ!』って事にしかならないわけで、そういう意味では『俺たちゃ神なんだぜアピール』は充分に果たしきれる手口と言えます。
BABYMETALさんのファンってのは『教えたがり』が多いですから、それを知らない人が居ようモノなら必ず解説するでしょうからね。
知らない人『これ凄いなぁ、何の曲かなぁ』
メイト シュバババッ!
メイト『アレはね、○○年のベビメタのライブでやっていた**って曲のイントロでサァ、小神がサァ、BOH神がサァ、そしたら大神がサァ…』
いや、もういいって(笑)
神バンドの匂わせ②
コレは書こうかどうか迷いましたが、あくまでも1つの意見として他人の認識を理解出来る方のみ、読み進めてください。
実は、先述の神バンドのギタリストを務められた藤岡幹大さんは趣味であった天体観測をされている折に高所より滑落してお亡くなりになられています。
遺されたご家族は奥様と小さい女の子のお嬢さん2人とのことで、僕個人の想いとしても同じ家族を持つ者として、父親として、その出来事を非常に悲しく感じたのを今でもよく覚えてます。
一家の大黒柱が急逝した事により遺されたご家族を救済すべく、有志のミュージシャン達で基金プロジェクトとしての音源発売やライブが開催されたんですが、その基金プロジェクトと音源、ライブのタイトルが…
Litlle God=小神。
いやね、そりゃ遺されたご家族が幸せに暮らして行くのに必要な原資って絶対に必要なわけで、僕はそれを周りのミュージシャンが支えてあげたいって温かい気持ちにいちいちケチをつける気は全く無い。
だけど、なんだろう。
もうちょっと無かったんですか?と。
そういうモヤモヤした気にはなる。
たとえば、
アミューズ的には、というかKOBAMETALさん的には藤岡幹大さんに対する追悼の意を作品として反映させていたと僕は認識していて、それって結構凄いことなんじゃない?と思うわけです。
しかしながらそれは藤岡さんのご家族に対して何一つ還元はされないモノだったかもしれないし、そんな事では『明日のメシ』は食えないわけだけど、少なくとも自分の旦那や父親が最大限にフィーチャーさせた映像作品を公式のYouTubeチャンネルにアップしてもらえたことで、アミューズさんからはきちんと追悼しているという想いは伝わっているだろうと僕には思えるんですよ。
1:38〜
『2度と逢えないけど、忘れないでいたいよ…』
『ステージ上では絶対に泣かない』を信条としているはずのSU-METALさんは、迫真の面持ちで涙を堪えながら心を絞り出すように歌唱します。
ちなみに、このバージョンは彼女の歌う楽曲のあらゆるバージョンの中でも確実に5本の指に入る白眉の出来であり、歌を歌う事を生業とする人は絶対に、
見ない方がいいかもしれない。
だって二十歳でこんな表現力を発揮してしまうなんて、長年歌う事を自分の仕事としている人からしたら普通なら心が折れますって。
その後、藤岡さんが奏でる美しいギターソロ。
ちなみにこれはSU-METALさんの生誕祭として開催された広島アリーナでのライブでの映像で、このライブを最期に藤岡幹大さんはBABYMETALのステージに立つ事はありませんでした。
蛇足かもしれませんが、動画で今にも泣き出しそうな面持ちのSU-METALさん。
この時じつは水野由結さんことYUIMETALが生誕祭のステージに立てなかった無念からの表情だったわけですが、奇しくも藤岡さんの逝去により別の意味を持ってしまったと言えるでしょう。
東証1部上場企業の供するエンターテイメント作品のプロモーション映像で、
しかも世界に名だたるBABYMETALの代表曲で、ヴォーカリストのSU-METALさんの20歳のアニバーサリーライブの映像に大々的にフィーチャーされてしまう一般的には無名なギタリストですよ?
他にこんな扱いされた人って他に居ます?居ませんよそんな人。
それだけじゃ一文のお金にもならないですけど、アミューズはそれをやったんです。
それはたしかにご家族的にも一文の得にならなかったけれど。
だからといってアミューズと関係ない人達がたとえ遺族を救済するためとは言え、
その基金プロジェクトにBABYMETALさんとの繋がりを示唆する『小神』を冠する必要があったのかどうか。
基金ってのはね、いろいろ難しいんですよ。被災者救済とかではなくて、得に個人の救済に対するものはね。
個人的には藤岡幹大さんのご家族、得に娘さんとかが何かしらエンターテイメントの産業で食って行けるように、将来アミューズさんとかと繋がれた方が幸せかもなぁなんて思うわけですが、
藤岡幹大さんの追悼とご家族の救済のためにこれだけ多くの人が集ってしまうと、それはもうね、なかなかに無理が出て来るでしょう。
神バンド必要論を唱えるのは害悪?
敢えて嫌われるような事を言います。
BABYMETALさんのファンは『神バンド』を持ち上げ過ぎです。
もっと言うなら神バンドの特定の構成メンバーを持ち上げ過ぎです。
人は状況や立場で変わる。
BABYMETALさんのファンの方が、将来的にライブが開催された折に
『ギターは○○じゃないと!』
『ベースは○○じゃないと!』
『ドラムは○○じゃないと!』
みたいな事をファンが大袈裟に言うとどうなるか?
これまでに神バンドを務めて来たメンツとアミューズの力関係に変化が起きる可能性、メイトの皆さんって見えているんでしょうか。
たとえば、それまでだっらたらBABYMETALの2人はあくまでもメインアクトであり、
神バンドはその添え物的な位置に甘んじて居てくれたものが、
今度は同じことをやるならギャラをもっと上げて欲しいとか、
もっとバンドとしての見せ場を作って欲しいとか、
他のアーティストからとの引き合いをより良い条件での契約の材料にして来るとか、
神バンドとしての営業をもっとやりやすくするための交渉をして来るとか、
アルバムでも弾かせてくれだとか、まぁいろいろと要望があるとしたらそれを申して来る事だって充分あり得るわけです。
メイトが神バンドの面々をBABYMETALさんのライブにとって不可欠な存在であるとネットで語れば語るほどに、彼らは自らの存在価値に自信を持ち、より自分を高く使ってくれる方向に動く。
若しくはそれまでなら要求しなかったような条件を提示して来る、という可能性。
BABYMETALさんの現場が最優先ではなくて、仕事を選ぶようになった時に、それでもメイトの連中が『○○神じゃないと』みたいに連呼していけば、アミューズの現場はそれを看過できないと判断するかもしれない。
そうなって1番やりづらいのはアミューズでありKOBAMETALさんなわけで、そこにはギャラだのスケジュールだの神バンドとしての装いの問題だのステージ進行上の問題等々さまざまな障壁が生まれる可能性がある。
そうなって1番迷惑なのはBABYMETALの2人なんだ、と言うことに全く気づかないメイト。
困ったもんです。
組織ってのはパワーバランスが最適である事ではじめて上手く回るんです。
メイトが神バンドを持ち上げれば持ち上げるほど、実は女の子達へのフォーカスは甘くなる危険性があるのに気づかない。
マトモな社会人ならそうした組織論は知っているはずなんですが、そうした組織論なんかわからないでも済むような下っ端の位置でしか仕事をしたことが無いような人がBABYMETALさんのファンには多いって事なのか。
困ったものです。
今日の結論
・BABYMETALさんと神バンドの関係性は同格じゃない。
・『チームBABYMETAL』というのは膨大な人の尽力の事であって、神バンドはその一角に過ぎない。
・チームBABYMETALに換えが利かないのは中元すず香と菊地最愛と小林啓とMIKIKOであって、それ以外のステージアクトには換えが利かないメンツは居ない。
・ゆえにいくらメイトが個別のサポートミュージシャン、アーティストの出演を切望しても、それは場合によってはBABYMETALさんの進む方向性の妨げにしかならない。
・サポートミュージシャンやアーティストがBABYMETALさんとの共演に関する秘匿性を逸脱し、関係性を踏み台に金儲けをしたり売名の材料にする行為が度を越すなら、それはBABYMETALさんの現場の士気を妨げる行為でしかなく、そのアーティストやミュージシャンはオミットされねばならない。
個人的に最後の項目。
僕はね、METAL GALAXYのツアー以降。
神バンドのメンバーが全員仮面を装着して『誰が神バンドのメンバーか?』の秘匿性を強化した意味は、海外の神バンドとの差異を無くすという以外にもあるとしたらおそらくここにある、と踏んでいるんです。
ちなみにこのドレッドヘアの付いた仮面をクレーマーの如く嫌がっていた常連組のメンバーがいたそうで、この姿では自身のステージ上での存在証明をしてくれるのは使用する楽器だけになってしまう。
1つ1つのステージで存在感をアピールすることで自身のキャリアアップをしたいと思っているミュージシャンからすれば、こうした覆面姿で演奏する事は避けたいところではあるでしょう。
ちなみにアメリカツアーを担った『西の神バンド』からはこうした声は出てこないわけで、アメリカ人は契約する際はシビアですからこうした仮面を付けて演奏する事に一度同意したらきちんとやり通すのが当たり前であるわけです。
じゃあなぜ、日本人の神バンドのメンバーは契約を交わしているのに仮面をつける事に異論を述べたり『神バンド』の秘匿性を破って自らが『神』である事を匂わせまくるのか?
ファンが甘やかすから。
別に『神』なんて代わりは居るんだよ?
不満があるなら居なくていいんだよ?
誰も貴方でなけりゃなんて思わないんだよ?
そういう風に思われているという認識を多少なりとも持たせないと、
ぶっちゃけミュージシャンなんてすぐに驕るんですよ。
個人的に印象的だったのは、
KOBAMETALさんが何かの記事で言ったことがあったんです。
掻い摘むと、やがて将来的には生身の人間による演奏こそが素晴らしいとは言えなくなる時代が来るのではないか?
人の生み出す音と機械が生み出す音とが融合するものがやがて訪れる音楽の姿かもしれず、そこにあるメタルは新しい世界に相応しいメタルになっているんじゃないか?
という認識が意見としてまとめられています。
そしてそれを受けてなのか、そりゃしりませんが、神バンドの常連組のメンバーが『自分は人間が生演奏をする事こそが素晴らしい音楽を生むんだと思う』的なTweetをしているわけです。
バリバリに対立しているみたいに見えます(笑)
いや、
正直ね、
BABYMETALさんに対するファンの想いが凄いから神バンドとしてステージに上がられているミュージシャンが持て囃されるんですよ。
たしかに過去に於いては神バンド常連組の凄さがBABYMETALさんをあそこまでにしたという側面はある。
だけど、それって、エレキギターの世界に喩えると、フジゲンが凄いか星野楽器や神田商会やFender Japanが凄いのか?っていうような世界と同じで、
どちらの方に価値があるのか?って話にするのはそもそも比較の対象が違う。
だって事実、BABYMETALさんは日本の神バンドの常連組が居なくてもアメリカツアーを成功させているし、ともすれば『西の神バンド』の方が凄いよねって意見もある。
だから今後において、BABYMETALさんのステージ進行上必ずしも日本の神バンド常連組が居なくたって成立すると言えるし、またファンもそれを受け入れる必要がある。
個人的にはこれからもどんどん新しい『神バンド』が観たいし、ある意味『変にこなれた演奏』よりも初々しい演奏を聴いてみたいとも思うんですよね。
ミュージシャンって基本的に自分が出来る事を何度も何度も繰り返しやると、どこか『原典』に対するリスペクトを失って『自分なり』をブッ込もうとする。
特に最近の『ギミチョコ!』なんて、サビの部分でのバッキングワークの隙間にギターの変なオブリガードが入って気持ち悪いんですが、そういう変なアレンジをぶっ込んで来るのってミュージシャンによる楽曲への『慣れ』から来る『飽き』を解消するために『遊び』としてやる場合が殆どです。
でも、神バンドはそれじゃ務まらない。
本来の役割りは『換えの利くバックバンド』ですからね。
中元すず香さんが歌いやすいように、
菊地最愛さんが踊りやすいように、
ちゃんと『原典』を大切に弾ける人、悪い意味でのミュージシャンシップや自己顕示欲が漏出しないで居られることが最も必要なポジションなんですよ。
だって、BABYMETALさんはバンドではなく、メタルダンスユニットなわけですからね。
ミュージシャンの余計な自己顕示欲とか名誉欲なんかで『至高のステージ』に手垢をつけてもらいたくないな、となかじーは思います。
今日のところはそんな感じ!
Mahalo!
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