ズキューン
と一発、弾を胸に打ち込まれたような
まるで一目惚れ (したことないですが。) に似た感覚。
『あの日、パナマホテルで』 by Jamie Ford
なんてロマンチックな、そしてノスタルジックな、
タイトルなんでしょう。
ふと立ち寄った本屋さんでこの本に出会ったとき、
もうタイトルだけで即、購入してしまいました。
そして、思わず原題をチェック。
『HOTEL ON THE CORNER OF BITTER AND SWEET』
というのだそうです。
個人的には邦題の方がいいな・・・と思いましたが
読み終えたときには
ロマンチックとか、ノスタルジックという言葉では足りない
まさに「BITTER」という表現に納得したのでした
現代と太平洋戦争時という2つの時間軸で
アメリカ・シアトルを舞台に、
中国系移民2世のヘンリーと日系移民2世のケイコの
淡い恋が描かれています。
ヘンリーはアメリカ人ではありますが
アジア系ということからここに自分の居場所がないと感じることもあり
2世としてのアイデンティティ確立の難しさに苦しみます。
そして、開戦後ふたりは
それぞれのルーツに翻弄されることになります。
この本は、ふたりの恋を通して
家族とは、国とは、ということを問いかけてくれます。
全編を通して、読者の想像力を掻き立て、
映画を観ているような感覚を呼び起こす文章。
全米で100万部以上のベストセラーになり、
2010年にアジア・太平洋文学賞を受賞した本です。
