先日、友人からアブのシルバーマックスを預かってきた。
このリール、ペタペタしている上に賑やかなリールになっており、いささか危険な香りが漂っている。
そう、それは数日前のことだった。
釣りをしていた友人が、おもむろにリールのスプールに水をかけ始めたのだ。
理由を尋ねたところ
友人曰く、「近所の川で使った後だから糸までペタペタしてるんだわ」とのことである。
タックルを拝借しキャストしてみたところ、なるほどたしかにペタペタしている。
しかもキャスト時にリールがカラカラとした異音を奏でている…。
とても粘り強く、賑やかなリールに仕上がっている…(爆)。
以前、この友人のPX-68リベルトピクシーをメンテナンスしたことがあり、その際に
「ガクちゃん!(←彼は私のことをこう呼ぶ)今度、シルバーマックスも頼むわ」
とのことだったので、今回お預かりしてきた次第である。
さて、作業開始である!
まずはペタペタの糸を取り去り、これまたペタペタのボディーをぬるま湯で水洗い。
分解に移るが、注意点が一つだけある。
近年のモデルにしては珍しく、このリールにはフリッピングスイッチが付いているのである。
機構を理解せずに分解を行うと、フリッピングスイッチのパーツがピョーン!とばかりに、
何処かへ飛んで行ってしまう可能性を孕んでいるのだ。
フレーム一つになるまで丁寧に分解を行い、水洗を行った際の水分と、古くなった油脂類を清掃。
新しいグリスやオイルを付け、組み立てる…。
ペタペタしなくなった上、カラカラとした異音も抑えられた。
今週末にはオーナーである友人の元へ帰ってゆく予定だ。
大切な友人のリール故、自分のリールよりも丁寧に清掃と注油を行った。
これからのシーズン、このリールが友人の元で活躍してくれれば幸いである。


