少し時期外れになりつつあるかき氷。すこしでも秋っぽ いのをとグレープ味にした。それでも九月の陽射しでみるみる溶けてゆく。もちろん味なんて溶け具合には関係ないのだけど。急いで頬張って、カップの底に溜まったシロップを一気に飲み干す。
花屋でかすみ草が売られていた。小さな白い花がスプレー状にちりばめられて雪のように見える。綺麗だなと思う。そして少し不思議に思う。白いかすみ草の隣に桃色や黄色、青色や紫色のかすみ草が並べて売られている。とても色鮮やかなのだけれど、どこか不気味。値札を見ると「染めカスミソウ」と書かれていた。人工的に色を着けられた花、鮮やかだったけど、綺麗だとは思えなかった。そんなに簡単に花は染められてしまうのかと思った。
紫色になった舌にはまだグレープの味が残っている。
季節の変わり目のぐずついた天気の合間に傘を干す。夏の終わりか秋の訪れ、あるいはその両方を感じさせる空。半袖シャツの上にすこし羽織り物をする。色褪せた薄手のパーカー。振り返ってみると陽の光を受けた傘の下、地面がにわかに薄紫に染まっていた。
暑さ寒さも彼岸まで。祖母の言葉を思い出す。あつささむさもひがんまで、こっそりと呟やいてみると少し肩の力がぬけた。もう一度つぶやいてみると、秋風が強く吹いて、干していた傘が風に乗って飛んでいってしまった。
あたたかい紅茶でもいれてみようかなと思った。お口直しにでもと思って。
玄関を開けると白いちいさな花の香りがふわりと漂ってきた。
花屋でかすみ草が売られていた。小さな白い花がスプレー状にちりばめられて雪のように見える。綺麗だなと思う。そして少し不思議に思う。白いかすみ草の隣に桃色や黄色、青色や紫色のかすみ草が並べて売られている。とても色鮮やかなのだけれど、どこか不気味。値札を見ると「染めカスミソウ」と書かれていた。人工的に色を着けられた花、鮮やかだったけど、綺麗だとは思えなかった。そんなに簡単に花は染められてしまうのかと思った。
紫色になった舌にはまだグレープの味が残っている。
季節の変わり目のぐずついた天気の合間に傘を干す。夏の終わりか秋の訪れ、あるいはその両方を感じさせる空。半袖シャツの上にすこし羽織り物をする。色褪せた薄手のパーカー。振り返ってみると陽の光を受けた傘の下、地面がにわかに薄紫に染まっていた。
暑さ寒さも彼岸まで。祖母の言葉を思い出す。あつささむさもひがんまで、こっそりと呟やいてみると少し肩の力がぬけた。もう一度つぶやいてみると、秋風が強く吹いて、干していた傘が風に乗って飛んでいってしまった。
あたたかい紅茶でもいれてみようかなと思った。お口直しにでもと思って。
玄関を開けると白いちいさな花の香りがふわりと漂ってきた。