息子の卒園式。

スーツはもう決めていたけれど、

そうだ、ハンカチ。

そう思って、普段使い用とは別にしてあったハンカチケースを開けてみました。

全部ピンと来なくて、


「あっ…!あれがあった!」と思い浮かんだのは、姉がくれたハンカチでした。


いつ、どうやってもらったのかは覚えていないけれど、姉はいつも出かけ先でかわいいものを見つけるとわたしにお土産と言ってプレゼントしてくれていました。


きっとあの時も、わたしは何気なく受け取ってしまっていたね。


レースで、黒いリボンがいくつか付いた柄。

その時は、華やかというよりも冠婚葬祭で使う感じの柄だな、なんて思って、なかなか使わずにしまっていました。


確かその後、何度か使ったけれど、最後に使ったのは…

お姉ちゃんのお葬式だったんだ。


それからずっと、遺品と一緒にしまってあったけれど。


すぐに頭に浮かんだこのハンカチ。

卒園式で使いたい、そう思って8年ぶりに出しました。


“お姉ちゃん、卒園式に使わせてもらうね”。


心の中で、遺影に話しかける。


あなたの最期を見送り、涙を拭いたハンカチ。

お姉ちゃんは自分が妹にあげたハンカチが、まさか自分の葬儀で使われることになるなんてきっと思ってもいなかったよね。


哀しみのまま眠っていたハンカチ。

でも、今度は息子の卒園式で、

感動と嬉しさの涙を拭うために使わせてもらったよ。


ありがとう。