もう少し、生きていたい――。

親戚のおばさんにそう言っていたという姉。

そしたら、何か違っていたかもしれない。
あそこにこんなお店が出来たよ、とか。
今度新しいおでかけスポットできるんだよ、とか。
期間限定でこんな味のお菓子出たよ、とか。

そんな話しもできたかもしれない。


本当はあの日だって、まさか本当に逝ってしまうつもりなんてなかったのかもしれない。
まだまだやりたかったこと、行きたかった所、きっとたくさんあったよね。
家庭を持つことも、きっと…。

たったひとつ違いの年の差の姉。
わたしは一番近くで姉を見てきたはずなのに、一番遠ざけ、避け続けてた。

それをきっと、一番近くで感じていたはずの姉。
それでも変わらなかったやさしさ。

こんな妹じゃなかったら、お姉ちゃんはもっと違う人生を歩めていたのかもしれないよね。

わたしは一体、何を勘違いして自分は姉より上だなんて比べ、そして見下してしまっていたのだろう。

姉から妹への無償の愛、やさしさ。
超えられない。
超えられるものなんてない。

思い出を、思い出す程せつなくて。
いっそのこと、思い出さなければいい。

でもそれがまた、苦しい。

お姉ちゃん、また一緒に買い物行って、お母さんにお土産買おうよ。
お姉ちゃん、また一緒にご飯食べようよ。