毎週、月曜日は産院で当直をしています。
この日は「ここにかかっている方が、今、自宅で赤ちゃんを産んでしまって、これから救急車で来院されたいそうです」と夜中の3時に電話がありました。
15分ほどして、救急車が到着。寝ぼけ眼で分娩室にいってみると、すでに、分娩台に移されたお母さんは比較的落ち着いているようすでした。胎盤はまだ娩出されてませんでしたが、出血は少なく、おしもに傷もありませんでした。こういう場合は、救急隊で臍帯(へそのを)をきってくれていて、赤ちゃんは保温用のラップにつつまれてくるようになったので、以前のように、赤ちゃんが低体温になることも、少なくなりました。この子も、とても元気でした。
計画的に自宅分娩をされたわけではないので、こどもが自宅で生まれてきたときは、本人、夫ともに、びっくりだったことでしょう。でも、子どものほうは、どこで生まれたって、たいてい、問題はありません。まあ、分娩台のうえで、きちっと準備され、さあどうぞ~みたいな状況の中で出てくる必要はありませんよね。
このご夫婦の場合は、ふたりめのお子さんですが、夫は、お産には立ち会いたくなかったそうで、もし、病院に着いてから出産したのであれは、ひとりめの時と同じように、立ち会うことはなかったらしいです。
となると、赤ちゃんはお父さんに立ち会ってもらいたくて、自宅で陣痛をおこさせて、自分の意思で出てきたのかもしれません。きっと、そうだと思うな~。
母子ともに、元気と聞いた夫は、「いやおうなく立会って、お産、手伝わされました」、と話していましたが、その口調は、まんざらでもなかったようで、満たされた表情をしているな、と、わたしは感じました。
こどもって、すごいな。