「それだと入ってないな~」、自転車屋のおじさんがいいました。



今日は、久しぶりの自転車通勤。ところが、ペダルが重いのでおかしいなと思い、自転車を
降りてみると、パンクではないのですが後輪のタイヤの空気がかなり抜けていました。
職場までは約50分。ただ、もう5分くらいはこいできているので、もどるのもめんどうだし、
なんと言っても、今、戻って電車で行くとなると、かなり遅刻してしまいます。



「う~ん・・・どうしよう。 まあ、このまま行っちゃうか・・」
と、こぎだしたまではよかったのですが、いつもならば、そのままど~んといくとある程度の路肩も、
今日はおそるおそる。途中でパンクしちゃったらどうする?という強迫観念が、視野も姿勢も気持ちも急に狭めてしまいました。

そんなときに、目の前に、本当に目の前に忽然と現れた古びた自転車屋。
「あれ~ こんなところに自転車屋があっんだ!」、その驚きと喜びは、半端じゃありませんでした。
まだ、開店前でしたが、おじさんに頼み込んで空気入れを借りました。空気入れもかなり年季が入っていて、寝ぼけてもいたのか、最初はしゅぽしゅぽ音がするだけでしたが、うまく働いてくれません。
コツを知っているおじさんも手伝ってくれて、ようやく、タイヤもわたしも心地よく満たされました。



ちょっと、ぶっきらぼうな、おじさんでしたが、丁寧なお礼と、元気なあいさつで、
「いいよ!」って、ニコッとしてくれました。



ふたたび自転車をこぎだした時の、あの爽快感!  自然と鼻歌もでてきます。
視野も急に広がり、駅前の交差点の雑踏の中でしばらく会いたかった友人も見つけて、短い時間ですが話しもできました。



ほんとうに、一つのきっかけで、すべてが変わることってあるんですね。
でも、そんなきっかけって、きっと、来るべきときに、来るべきして、来てくれるんじゃないかな。