今週は月1の療育医療センター外来の日でした。
重症心身障害児(者)を総合的にケアしている施設なので、最初は小児(思春期)が対象
なのかなと思っていましたが、婦人科の外来に来てくれるのは、生理を迎えてからの
15歳~50歳の方がほとんどでした。
入所している方のほか、外部の方も来院されますが、これまで婦人科受診をとまどっていたり、
中には普通の病院を受診しようとしたら、暗に、来院を拒否された方もいて、ほぼ全員が
はじめての婦人科受診です。というわけで、皆、不安にあふれて来院されます。



となると、最初の“つかみ”が肝心です。わたしにとっては、いつもと一緒なのですが・・ 
ただ、ここでは白衣でなく、私服で診察をさせてもらっていること、いつもより少し元気に
挨拶することからはじめるのが、多少違うかな。



あとは自分の名前を名乗り、相手を名前を呼ぶこと、そして、理解できていなくても、
かならず本人に話しかけることです。家族が横から話してくれることがほとんどですが、
ちらっと家族をみながらも、本人のことは、ゆっくりとでも本人に話すようにします。
これだけで、かなりうちとけてくれ、恐怖感は柔らぐようです。
そうなると、心と体を開いてくれやすくなり、診察も比較的スムーズです。よかった。



診察以上にお話しが大切。1人あたり20分くらいの時間をとらせてもらえるので、
それでも足りないのですが、ご家族の話しもうかがえ、雑談もできます。



この雑談が次に生きてきます。いい雑談ができると2回目に来られるときの本人、
家族の表情がぜんぜん違うんですよ。皆さん、とても純粋な方ばかりなので、
うちとけてくれると、会話ははずむし、冗談?も飛び出してきます。わたしも純粋な気分
に戻れます。お産のときのお話しも聞かせてもらうと、20分はあっという間です。

産科医が療育センターで仕事をすることは、自分たちの領域での予期せぬ重い結果
をかかえて生きる方々のその後を知ることができる、という意味で、他の科の先生とは、
まったく違う格別な体験です。月1ということもあり、わたしにとっては、待ち遠しい時間
でもあります。この仕事にめぐりあえたこと、ほんとうにありがたく思います。