いま人気のWモンクストラップシューズです。


カッコいい、は難しい


クロケット&ジョーンズのハンドグレードライン、モデル名はREPTON、ラストはDの#337、黒色です。



カッコいい、は難しい


一方こちらはエドワード・グリーン。

モデル名はウェスト・ミンスター、ラストはE#888で、色はダークオークアンティークです。


最近、Wモンクストラップシューズはよく見かけますね。

基本的にスーツには紐つきの革靴が絶対条件、と言われますが、英国でもモンクストラップだけは例外だそうです。

ただし、ややカジュアル度は高めなので、冠婚葬祭などフォーマルな場には不向きなのは間違いありません。


甲部分のストラップが左右2本づつついたデザインをWモンクストラップと言い、もっとも有名なところではジョンロブのウィリアムというモデルがあります。(私は試着したときにどうしても違和感を拭いきれずに諦めてしまいましたが・・・)


かつて、ウィンザー公が愛用されたことで有名になったこのデザインですが、最近はスーツスタイルのカジュアル化とともに脚光を浴びています。



カッコいい、は難しい
カッコいい、は難しい


輸入靴を多く扱うショップなどを覗くと、他にも多くのブランドからリリースされています。


実は、食わず嫌いで長らくこのデザインの靴は買わなかったのですが、ひょんなことからクロケット&ジョーンズのREPTONを入手し、すっかり気に入ってしまってE.Gのウェストミンスターにまで手を出しました。

というのも、始めはグレンソンのマックルズフィールドという、ややロングノーズのキャップトゥを買ったのですが、初めて履いたその日に、つま先部分に垂直方向に妙な亀裂が・・・

ま、工業製品だから個体差はあるだろう、と思ってすぐに交換してもらったものの、やはり垂直方向の無数の皺(履き皺ではなく、すぐに亀裂になりそうな皺)が入ってしまいました。



売り場の責任者の方と交渉した結果、

「もしかするとこの商品そのものに問題があるかもしれない。やっぱり無理ということになればいつでも返品に応じますので、しばらく履いてみていただけませんか?」

ということになり、数ヶ月履いてはみたものの、やはり他の靴では経験したことのない亀裂になってしまいました。



で、結局はグレンソンを返品ということになり出向いてみたところ、C&JのREPTONが目に入り、売り場の方の勧めもあって差額を払い、REPTONをゲット。


履いてみたら、スーツでもジャケット&パンツでも、綿パンでもデニムでも合わせられるWモンクストラップの守備範囲の広さに感心!


「こりゃ茶色も必要だわい・・・」とジョンロブのウィリアムを試すも、REPTONのセミスクエアトゥの印象が強いせいか、ウィリアムのラウンドトゥがどうしても感覚的に馴染みきれず、結局はエドワード・グリーンで#888のウェストミンスターに行き着きました。



【Wモンクストラップ】の【W】は「ストラップ」にかかるWです。

つまりストラップが2本付いているという意味。


「モンク」は英語で「修道士」を指します。

15世紀ごろのアルプス地方の修道士が履いていたストラップ付きのサンダルがデザインの基になっているそうで、このストラップが2本になったデザインは、ウィンザー公(エドワードⅧ世)がジョン・ロブにオーダーしたことがきっかけだそうです。



スーツを選ばない合わせ安さ、履きやすさ、パンツの裾からチラッと上のバックルが見え隠れするデザインのよさ、そして何より紐靴にはない色気、どれを取っても今や私の靴ローテの主力です。


「ま、中継ぎにでも育ってくれりゃ・・・と思って採ったドラフト5位の投手が、みるみるうちにエース級になっちまった」という、楽天の岩隈投手のような靴であります。

スーツには膝下までの長い靴下を履くべきだそうです。


カッコいい、は難しい

今年の秋冬用の靴下を揃えました。


夏場はコットン素材のものを履くことが多いのですが、秋冬はほぼウール素材(またはナイロン混紡)です。


色は紺、黒を中心に濃色系で、柄は基本的に無地です。(上の写真では一足だけドット柄ですが)


コットン素材だと吸湿性も肌触りもよく、履き心地はいいのですが、色落ち、とくにつま先や踵が色落ちし、脱いだときにあまりカッコいいものではありません。

その点、ウール素材だと色落ちはほとんどありません。


当然、どれもホーズ(膝下までの長い靴下)です。


ソックスというのは本来は「くるぶし上ぐらいまでの短い靴下」を言うそうで、長いものはホーズと言います。


日本では高温多湿なこともあって、長い靴下が敬遠され、ビジネスでもカジュアルでも短いソックスが主流ですが、ヨーロッパでは「人前ですね毛を見せることは重大なマナー違反」とされているため、特にビジネスの場ではホーズが主流となるようです。


日本でもようやく無地の上質なホーズが手に入りやすくなりましたが、それでも電車の中で座っている人たちを見ると、ほぼ短いソックスを履いていますね。


カッコいい、は難しい


スーツ好き、靴好きの方々の間では「ホーズの色は靴に合わせるべきか、パンツに合わせるべきか」と考えるようですが、迷ったら、紺無地を買えば間違いないです。


紺無地なら、スーツが黒でも紺でもグレーでも茶でも、靴が黒でも茶でも、「靴下だけが浮いている」と言う状態には絶対になりません。

男の足首にセクシーさは無用ですから、ナイロン混紡の肌が透けるようなものは避けましょう。


あと、ブランドロゴの刺繍入りもご法度。

足首に【バー●リー】や【ダン●ル】のマークなんて、酒井法子のタトゥーじゃあるまいし。


2,000円も出せば、日常使用には十分な品質のホーズが手に入ります。



ウール素材で足の臭いが気になる方は、脱いだら小さなバケツか洗面器に水を張ってホーズを浸し、酢を少し。

翌朝そのまま洗濯機に入れて回せばOKです。

あと、脱いだ靴の方には10円玉を左右1枚づつ放り込んでおきましょう(もちろん靴のメンテには木製シューキーパーを入れるのが一番ですが)。


なんだか、お婆ちゃんの知恵袋みたいになっちゃいましたね。

紳士用のハンカチってけっこう難しい。。。


カッコいい、は難しい


皆さん、毎日違うハンカチ(もちろん洗ったヤツ)をきちんと持って歩きますか?


紳士用のハンカチって、実は身の回りのモノの中では一番安価なアイテムで、それだけについつい手を抜きやすいものだと思います。


一昔前の奥さんなら毎日洗ってきちんとアイロンをかけたハンカチを、ダンナさんのお出かけ前に玄関口で見送りがてらそっと渡す・・・なんてこともあったんでしょうが、今どきそんなシーンは橋田壽賀子のドラマぐらいのものでしょう。


周りの方々を見ると、きちんと毎日違うハンカチを持っている方はむしろ少数派で、持っていても香典返しにもらったようなどうでもいいハンカチが出てくるのがオチですね。



そもそも、日本では「ハンカチはどこからか貰ったやつがタンスの引き出しにどっさりある・・・」というパターンが多く、父の日やクリスマス、バレンタインデーなどギフト市場(しかも手抜き低予算ギフト)の少なくないウェイトを紳士用ハンカチが占めているように思います。


百貨店を見れば、たいてい婦人雑貨売り場にはストッキングや傘、ストール類などの巻物に混じって、ハンカチ売り場が相当大きな場所を取っています。


逆に紳士用と言えば、婦人用ハンカチの隅っこにちょこっとだけ並んでいるのが関の山です。

この事実を見ても、紳士用ハンカチを買うのは主に女性であって、紳士用ハンカチ市場はちょっとしたギフト用として成り立っているということがよくわかります。


ネクタイの話でも触れましたが、買うのはあくまで女性ですから、売る側の商品企画もおのずと「女性目線で選んでくれるであろう」色柄になるわけで、とってつけたようなブランドロゴとわけのわからない柄・・・に帰結してしまうわけです。


オフの日に、たとえばデニムのポケットからチラッとバンダナやハンカチが挿し色として覗いているのはわかりますが、スーツのパンツのポケットから派手な色柄のハンカチってのは個人的にはいただけません。



私は、基本的にビジネスの場でのハンカチは無地に限ると思っています。

請け売りで恐縮ですが、成毛商会の成毛氏は「ハンカチとネクタイ、靴下をコーディネイトして何パターンか揃えておくべき」と雑誌のインタビューで応えていたっしゃいましたが、完璧に色合わせまではしなくとも、たとえばシャツやスーツの色に合わせてハンカチを選ぶというのも楽しいものではないかと思います。


上の写真は大判の無地ハンカチで、たいていパンツのお尻のポケットに入れています。

その日のスーツやシャツ、靴などどれか一色に合う色を選ぶようにしています。


下の写真は、小さいサイズの無地ハンカチで、ジャケットの脇ポケットに入れていつでも取り出せるようにしています。


カッコいい、は難しい


もうずいぶん昔に買ったバーニーズ・ニューヨークのオリジナル品で値段は500円程度のものです。


ネクタイほど目立たないものだからこそ、さりげなくこだわってみるのもいいのでは?



お金もかかりませんし。


女性社員、意外と見てますよ!