あまり意味はないのだが、可動範囲の確認。
腕から。
左から、HG21番、REVIVE、オリジン、ビヨンドグローバル(以下BG)の順。
ほかの写真も全部同じ並びとなる。
HG21番以外は全て二重関節なので、イマイチ見た目が悪い。
なんというか、面白いものでMGだと二重関節の形があまり気にならないのだが、同じ構造しててもHGの方が無駄に玩具臭いのだ。
曲げるとこんな感じ。HG21番以外は限界まで曲がっているが、REVIVEは見た目がかなり悪い。
次は脚だ。
膝関節を見せるために後ろから見たものだが、肘同様にHG21番以外は皆二重関節だ。
曲げるとこうなる。左行くにつれて、つまり新しくなるほどに大きく曲がるようになっている。
正面から見るとオリジンとBGは大きく崩れている、動きがメカニカルな雰囲気になっているが、MGと違い露出した内部パーツがしょぼいので逆効果とも言える。
こう比較するとREBIVEがベストっぽく見えるが、関節のデザインがしょぼいので、見た目が悪すぎるんだよね。
何が言いたいのかというと、「動けばいい」というものでもないし、「可動範囲が優れている」プラモが総合的に優れているのではないということだ。
膝が180度曲がれば、ガンダムは正座ができる。
しかしだ、皆さんガンダムに正座させますか?
正座できるガンダムのプラモが発売されれば、可動範囲の確認や、正座ができるガンダムだと面白がって、正座させるでしょう。
だが、私が言いたいのはそういこうことではない。
関節改造してまで正座させたいか?
ということだ。
BGみたいに、「ガンダムと全く違う何か」に改変してまで、可動を追求するのはナンセンスだと思う。
アニメのガンダムと同じ形で可動するからこそ意味があるのではないだろうか。
そのため、私は形を崩さない程度の可動でいいと思う。
あるいは自分が取らせたいと思うポーズが取れる範囲の感動でいいと思うのだ。
つまり膝が120度くらい曲がれば好きなポーズが取れるなら、180度曲がる関節はいらないのだ。
改造した結果として180度まで曲がるようなったのなら別だが、無理してまで180度曲がる関節を考える必要はないということだ。
比較してみたが、HG21番ガンダムの関節は一番動かないが、見た目は一番スッキリしているのだ。
ほかのガンダムは可動のために何かを犠牲にした結果でもあるのだ。
昨近のプラモ見てると、スタイルが良くなった結果、やることがなくなって、スジボリ増やす、ディテール増やす、デカール増やすといった方法に向きがちだ。
適度な味付けならともかく、やりすぎてくどくなっているものが少なくない。
目的がない作業だから、説得力がなくて余計にそう感じるんだ。
可動も同じなりすぎて、制御できなくなっていないだろうか。
車に例えると、日本の道路を走るのに300キロ出る車は必要ない。レースに出す車は別だが。
必要な加速性能を得るために改良した結果300キロまで出せる性能が必要になったというなら意味があるが、無駄に300キロ出る車を作った結果、コーナーリング性能が極端に落ちたとか、ブレーキの性能が追いつかないでは本末転倒だろう。
限界まで可動範囲の拡大を追求したいという目的でもない限りは、可動範囲も可動箇所も取らせたいポーズが取れる範囲で十分なのよ。
逆にあちこちが動きするると、素立ちを綺麗にまとめるのが逆に難儀するのよね。
BG見て分かるとおり、今のバンダイは、商品開発に必要なバランス感覚が欠けている。