前回に続いてバンダイ(旧イマイ)の可変バルキリーをスーパーバルキリーにするための検証だ。
http://ameblo.jp/mdsf-x1/entry-11443049037.html
用意したのはファイターとバトロイド。無論用があるのはファストパックだけだが。
各パーツの比較。上がバトロイド用で、下がファイター用だ。
背部のブースターの大きさは大差ないが、バトロイド用の方が分割やギミックが凝っている(まあ、ファイターの場合は可動ギミックは必要ないので当然ではあるが)。
腕と脚のパーツはファイターとバトロイドで極端に大きさが違う部位なので、それが如実に現れている。
背部のブースターは旧イマイのキットと大きさが大差ないので、脚と腕のパーツだけ比較した。
腕のパーツはバトロイド用はピッタリだが、ファイター用は小さくて使えない。
問題は脚だ。前後幅がファイター用は短く、バトロイド用が長い。ちょうど中間の長さが欲しいサイズだ。そして一番の問題はどちらも上下の丈が長いということだ。
そこでハセガワキットの脚を並べてみた。真ん中が可変バルキリーなのだが、左の青いのがファイター、右の白いのがバトロイドの脚だ。どちらも可変タイプよりも脛が長いのが分かると思う。
結論としてはバトロイド用のパーツを使い、脛は前後幅と上下幅を詰めて使うことになるだろう。可能なら本体の脛を伸ばすかもしれない。脚用のパーツはファイター用を使いたいが、価格的に部品注文できる金額ではないので、バトロイド用のパーツだけを使うことにする。
このように検証して、ハセガワのプラモ(というよりもスケールモデル全般だが)は本当に売れないのだということを如実に感じた。壊したり失くしたりした場合の部品の値段が異常に高いのだ。部品を買わずに新しいキットを買わせようという阿漕な魂胆が見え見えで嫌になった。だから余計に嫌われて売れなくなるのだとも感じた。特にハセガワのキットは無駄に細かくランナー分けして稼ごうとしているので極悪だ。
ガンプラしか知らない人にはピンとこないかもしれないが、バンダイ以外のメーカーは部品注文はランナー1枚単位だ。だから欲しい部品が1個だけだとしても、いらない部品を含めてランナー1枚を買わないといけないのだ。(バンダイでもRGのフレームなど特殊な物はランナー単位の販売)
ではどのぐらい高いかを説明する。
ファイター、バトロイドともに定価は税抜き2800円だ。
背部のブースター前部に付くマイクロミサイルポッドだ。
例えばだ、S型は片側がビームキャノンだ。しかしテレビ版のように左右両方共ミサイルポッドにしたい場合は別途用意しないといけない。
このパーツ、バトロイド用は4パーツでランナー1枚。価格は700円だ。ファイター用は2パーツでランナー1枚で同じく700円。
で、その逆でA型にビームキャノンを付けたい場合だが、クリアパーツを我慢して自作するならばランナー1枚で800円だ。
ファイター用は極悪でビームキャノン本体の他に、何故か砲身が1本ずつ別ランナーになっているので、ランナー3枚だ。本体700円で砲身が2パーツで1枚550円が2セットで合計1800円となる。
ちなみにファイターは今現在A型S型のコンパチキットに変わっているので問題ないのだが、昔はひどかったということだ。
またセンサーのクリアパーツは1パーツでランナー1枚なのに500円取るという極悪ぶり。
会社に火をつけられても文句が言えない阿漕な商売だ。
そして一番失敗率が高くリカバリーも基本不可能なので、皆が予備を欲しがるであろうデカールは1枚1000円だ。ただバルキリーのデカールは安い方で今現在のマクロスやバーチャロンシリーズは1枚2000円だ。
ちなみにバンダイの旧キットは面積的にこれの半分もないが、部品注文すればデカール1枚40円である。如何に他社が高いか分かるだろう。
そういう理由で脚用のパーツだけファイター用が使えないのだ。
部品注文するとなると、700円、800円のランナーが4枚必要でキットの値段を超えてしまうのだ。そのためにキットを1個潰す気にもなれない。バトロイドと違ってファイターはノーマルに組めないのだ。そのために部品注文するのは本末転倒といえる。
以上の内容で他社のプラモは失敗ができない高い代物になってしまったということだ。
本来ならメーカーはアフターサポートで部品は安く売って、完成させてもらうことを第一と考えるべきなのだ。メーカーの思惑は完全にずれている。失敗したら多くの人は新しいキットを買ってまで作らない。ゴミ箱にポイして終わりだ。
それが分からないから、完成品に客を取られるのだ。こんな部品単価では完成品と比較して「安価である」というプラモの利点が完全に死んでいるではないか。だから余計に嫌われて売れなくなることを理解して欲しいと思う。






