こちらの記事は、MRTC JAPANの事務長ブログと同じ内容です。
(Metropolitan Research and Treatment Center for Blood Disorders 医療法人社団英継会 東京血液疾患診療所)
2月23日はLiving with MDS Forumです。
「骨髄異形成症候群は診断が難しい病気です。
そして、骨髄異形成症候群は治療が難しい病気です。」ということで……。
JAMPS ブログの方には書きましたが、今回はフローサイトメトリー検査について!
1,MDSのフローの検査はまず、診断のために役に立ちます。
通常、他の病院で行われているフロサートメトリー検査って白血病解析セットです。
勿論、当診療所でも芽球の多い方の治療の結果を把握したい場合などはこちらのセットの検査を行います。しかし、これはMDSの検査ではないので、中リスクや低リスクの方の検査としては役に立たないのですね。また、高リスクでも血球の少ない方の場合も同様です。
当診療所で行っているのは、MDSのフローサイトメトリー検査です。
これをやっているところはほぼありません。
この検査は特に低リスク~中リスクの方や高リスクでも血球・芽球の少ない方の診断に効果を発揮します。
骨髄異形成症候群の誤診の多さについてはしょっちゅうお話していますが、後存知ない方も多いです。
●大学病院をいくつか回ってきても誤診という例がありました。
●主治医が3人変わっても最初の主治医の誤診に基づいて治療が行われていたなんて事例もありました。
●誤診とはいえないと思いますが、緒方先生の診断結果をつけて転院されたのに、その後病名と治療が変わってしまった(その先生は緒方先生が誤診してると思っていたのでしょうか?)例もありました。後ほど、ベネット先生に検鏡して頂いたので緒方先生の診断が正しいことは証明されましたが。
しかしながら、これらの先生方全てが無能な訳でもないのです。
それだけ診断が難しい病気なのです。
先ほどのベネット先生も15~20%くらいは誤診があるとおっしゃっていましたし、NIHのブレイラン先生も同じくらいの数字をおっしゃっていました。日本だけではないのです。
当診療所でもセカンド・オピニオンや転院されていらっしゃる方の15%くらいは誤診です。
ということで、MDSのフローサイトメトリー検査の診断時の有効性でした!