土産物に列ぶイミテーション 2 | 化石屋のブログ

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一般的な土産物屋の店内です。 全部イミテーションの化石です。 良く見れば同じ形をしているのが判ると思います。

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ドロトプスですね。 型抜きプラスチック製なので全て同じ形です。 細部まで良く出来ていますが、塗装して有るのでピカピカ光ってる物も有ります。

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良く見ると型取りの時に気泡が割れてクレーター状に成っています。 本物の化石でこんな事に成っている物はありません。

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塗装前のモロッコニテスですね。 良く出来ています。 これで塗装されると簡単には見抜けないですが、このイミテーションの母石を見てみましょう。 この個体の貼り付け跡は上手く処理していますが、化石本体をサンドブラスターでクリーニングしたであろう綺麗に削り出せる技術があるのに(本物と仮定して)母石は何故かスクレイバーで荒削りのままです。

これには訳が有り、貼り合わせた跡を目立たなくしているのです。 もし母石も粒子の細かなサンドブラスター仕上げにすると貼り合わせた跡も見て取れるからでしょう。
それか土産物ですからそこまでしなくて良かったのでしょう。

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完成品です。 大変良く出来ていますが、やはり手にすれば質感などから判別出来ます。 同じ形の化石は二つと存在しないですが、型取りですから全部同じ形です。


型取り物には弱点があり、裏側が無いと言う事です。 何処か一部でも裏側まで削り込んだフライング・フィニッシュ仕上げ等の標本なら型取り物では無いと言う事に成ります。


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こちらは型取りからでは無く彫刻物に着色したレベルの低い作り物です。
型取り物よりディテールが悪く一見して作り物と判ります。

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これはさらに低レベルの土産物で、もちろん彫刻物に着色です。 体節を際立たせようとクギ等で体節部を削った為、そこだけ塗装が剥げて白く地の石が出てしまっています。 しかも塗装も不自然にギラギラと光っています。

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勿論これも彫刻物です。 モロッコの土産物屋で2~300円くらいで売っている最もレベルの低い土産物です。

型取りする設備も持たず、殆どか子供がクギ1本で作っている様な物です。 母石の線状の削り跡がクギで作った物の表れです。

本物の化石は標本屋から買う事をお奨めします。
土産物や骨董品を売っている店には、元より本物の化石標本を仕入れるルートは御座いませんので期待しない方がよいでしょう。

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ロングフォークもショートフォークも何でも有りです。
雑な造りで、手にすれば直ぐに判ります。

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シコピゲも有ります。
まず母石をクギで仕上げ手作り感満点な標本はアウトです。

 下の画像はモロッコで良くある土産物店ですが(店主曰く日本へも輸出しているらしいです)看板には「化石・ミネラル」そして「ハンドクラフト」と掲げています。

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 この様なイミテーションを輸入し本物として販売する業者もいますので気をつけて頂きたいと思います。 不自然に安いとか、ピカピカと光沢が有るとか、作り物は何か気が付くはずです。