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ムチャクチャ足りてる。

昔から一回に眠る時間は3~5時間と決まっているかな。
以前はその睡眠時間一回で充分だったのだけれど
3年前くらいから、朝の二度寝、昼寝(午後か)と一日に数回
眠るようになったので眠りが浅いのでは?と思うのだが
どの睡眠も熟睡している。
ただのナマクラ者だ。合格!





サンクスギビングも終わって、クリスマスショッピングも一段落。
今週はようやく一息でグータラ主婦復活だわ。
そんなグータラをエンジョイしつつ横目で見るTVからは
イヤ~なニュースが満載。
ローカルニュースでもCNNでも、ひたすら事件。


あの9・11の時、家は新居生活ホヤホヤで
『明日はどんな楽しい日~♪』と毎晩バカ面で
眠りについていた私だったの。
でも、あの深夜のニュース報道と同時にバンバンかかってくる
在日米軍人であったオットの携帯電話と
漏れ聞こえてくる緊迫した会話…。

スライムのような重い空気の中で動くのすら不安になった気持ちを
思い出す。
その後の数ヶ月で軍人との結婚が、どういうものなのかを
イヤというほどわかった日々を過ごしつつも
オットと一緒なら、面倒くせー!キビシー!と思っても
色々とやってけそうだわ!と確信できて今に至るのよね。



で、ここ最近も世界規模のテ○殺傷事件から
目が離せないのだけれど
今アメリカでは、どんな事件も「テ○攻撃なのでは?」と
まず結びつけている感じ。
CAの事件も、大きな声では言えないが
『報道で目をひきつけておいて、裏で何か大きな事がおきているのでは?』
『でっちあげ捜査?』『ホント?』
と、TVを見ているコチラ側では大きなクエスチョンをまず浮かべ
報道を鵜呑みにする人は少なくなったように思える。



そして、実際に近所で大きな爆発音があると
この呑気な田舎ですら、近所中がワサワサと不安に陥るのだ。


先月のオット出張同行の数日後、仕事の都合で
オットだけ同僚宅に一晩泊まらせて頂いた事があった。
甥っ子も友人宅に泊まりで、家には私ひとり。

いつも以上にダラけ、チョコレートを誰にも分けずに
じっくり食べ、ヒヒヒと意味無く笑って迎えた夜
ソレは起こった。


夜の10時頃、ドカーン!ボーン!と家が震動する程
大きな爆発音が続けて3回あり
この付近一帯がヒュンっと停電になったの。
雨が降っていた為、外は月明かりもなく
本当に漆黒の闇に。

PCで動画を見ていた私は、暗闇の中
『うあああ、こんな時にパニックアタックがきたら超恐いんっすけど』
『細菌テ○だったらどーしよー』
『爆発音だもんな、今の。マジでテ○だったらどうしよう…』と
心臓バクバクで、キャンドルに火を灯し
家中にある懐中電灯のひとつを手に、そーっと窓の外を窺ってみたら…
雨降りの夜中にも関わらず、近所中が外に飛び出していたわ。


中には、早々と自家発電機をONにしたお宅もあり
バギャバギャブイーンとうるさい事うるさい事。
はす向かいの北欧系一家は、眠っている子供を抱きかかえて
車に乗り込みライトを点灯し通りを照らしている。

あちらこちらの家が車のライトを点灯したおかげで
数分後には、明るく通りを見渡せるようになったのだが
30分以上経っても、ラジオも何も情報を流さない。

私は隣の奥さんと玄関先で
「何なのかしらー?」「こわいねー」
「こーやって下から顔を照らすとキモ面白い」と
コーヒー片手に少々話し
「あ、ちょっと何があるかわからないからお風呂に水ためておかなきゃ」
と思いつき、私は家の中に戻ったのね。

二階の浴槽2つに水を貯めながら
『あ、鍋にも水いれとこか』と思い
懐中電灯片手に一階へ。
一階の裏庭側サンルームのドアを誰かがコンコンと
ノックしている…こわいよぅ。


恐る恐るガラスドアのカーテンを開けると
さっきまで話していた隣の奥さん。

「マミの家のセキュリテイ システム反応してる?」と言うので
パネルを見たら、画面が消えている。

「切れてるわねー。電話もダメよねー。」
「こわいねー。」「ねー」とまたダメな会話をしていたら
御主人が「戻れ!早く!マミも家へ来い!」とヒソヒソ声ながら
怒っている感タップリで声をかけてきた。


水を止めて、裏庭つたいに隣へ。
家と同じガラスドアをコンコン。
真っ暗だ。
お隣の懐中電灯、切れちゃったのかしら?

奥さんがドアを開けながら
「早く、マミ!懐中電灯、消して!」とあせっている。
懐中電灯を消し「何?なに?」とヒソヒソいいながら
お邪魔する。


ここまでで停電がおきてから、約一時間が経っていた。
真っ暗な部屋の中、お隣の御主人がヒソヒソと話し出した。 

「あのね、落ち着いて聞いて。さっき僕はジャック(ご近所)のガレージ前で
皆と話してたんだよ。そしたら見た事のないバンがゆっくり走ってきた。」

「うんうん。」

「で、しばらくしたら又、他の見た事のないバンが窓をあけて走ってきた。
中に数人のっていたんだ。」

「うん。」

「コミュニテイの奥にそのバンが止まって、中から数人が降りてきた。
懐中電灯を一瞬つけて、すぐ消したんだ彼ら。」

「うん?…気持ち悪いね。」

「そうだろ?そしたらジャックが小さい声で僕らに
『すぐに家に帰って家中のキャンドルを消せ!絶対に懐中電灯も
使うなよ!家にいる気配を消せ!』って言ったんだ。
『あいつらテ○リストかもしれない…』って!」

「えええ?こんなド田舎の住宅街に…夜中にぃー?」

「うん、彼らの様子はおかしかった。マミが一人だって言うから
妻が急いで呼びに言ったんだよ。一緒に 潜 ん で い た 方 がいい!」


まさかと思いつつも、御主人とカーテンの横から
通りを覗いたら、確かに人影が数人ウロウロしている。
まだ車のライトアップをしている家があるが
歩いている人の顔までは見えない。

そして、ジャックのガレージで「何事かねー?」と話していた
旦那衆の家は全て真っ暗になっており
確かに息をひそめているような緊張感が…


「×(隣の御主人)、もし彼らがテ○リストだとしたら
あんな風に道路なんか歩いてないで、前庭から家の中を覗くんじゃないかな?」

「いや、絶対に彼らは怪しいって!あ!」
御主人の携帯から テ ク ノ 調 の浮かれた着信音が響き渡った。
あわてて「ハローウ」と出てヒソヒソやっている。

『マジだったら今の着信音でアウトだわ。家、帰ろうかな…』

と思っていると、興奮した様子で御主人が私と奥さんに
「やっぱりだよ!彼らの一人がジャックの裏庭フェンスから家の中を
のぞいたみたい!」
との事。

ちょっと集団ヒステリーっぽい感じになっている。
うーん…
一人で心細いけど、家に居たいなあ…
が、わざわざ呼びに来てくれた事を思うと
そうは言い出せないものだ。


その後30分。
御主人はそっと窓の外を窺っている。

「バンが出て行った。仲間を呼ぶつもりか…」
と、スパニッシュ版デカワンコ的な事を言っている。

真っ暗なお隣さんのリビングで奥さんと腕を組みつつ
「×奥さん、私、違うと思うんだけど。事故じゃないかなー。」
「マミ、私もこんな所アタックしてこないと思うんだけど…」
「そーいえば、向かいのお婆ちゃん、大丈夫かしら」
「彼女はストロングだから、何も気がつかず寝ているね、たぶん」
「うんうん。アゴヒゲもストロングだし。」
と、ヒソヒソ話して暗いのを良い事に
私はニヤリとしたりしていた。

もう暗闇に目が慣れて色々と見える。
奥さんの、ほの白い顔が光るように間近に浮かんでいる。

彼らの2人の子供達は、私達の間でくつろいで熟睡している。
『かわいいな…子供もお菓子をぶちまけず、叫ばず、ただ寝ていると
胸がワクワクするほど可愛く思えるよ…』
子供嫌いな私は、そっと3歳になるソフィのおでこを触りつつ
何かあったら抱えて逃げなきゃ…と寝顔を見ていた。



急にパッと電気がつき、通りに並ぶ各家の門灯が煌いた。

御主人はカーテンをきっちり閉めなおし
しばらく緊張していたが、あくびを始め
ビール片手にジャックのガレージに出かけて行った。
時計を見ると、夜中の12時少し過ぎ。

窓から奥さんと雨と門灯でキラキラした通りを眺めると
旦那さん連中が、おそろいのように皆
クロックスをはいて顔を突き合わせているのが見えた。



その後のローカル・ニュースの速報で
“雨ですべったらしい乗用車が電柱に激突。怪我人はなし。
××町の一部ではいまだ停電中。”
とテロップが流れ、そのままお隣でコーヒーを御馳走になっていた私は
奥さんに呼びに来てくれたお礼を言いつつ、深夜のおしゃべり。

「大事じゃなくて良かったね。怪しい奴らかー…誰だったんだろう」

「明日でも、時間あったら家で話そうよ。ありがとう。」

裏庭が続いている隣同士。
若くて頼もしい御夫婦が仲良くしてくれて本当にありがたい。



それにしても、あの感じ。
集団ヒステリー一歩手前のようだった。
みんな日常では穏やかそうにしているけれど
心の中では危機感が張り詰めているんだろうな。

銃の出番がなくて本当に良かった…。
(怪しいバンの人々は電力会社スタッフと後に判明。)



あちらの国も、昼夜問わず張り詰めた人達がひっそりと…
もっと攻撃的な恐怖に心をこわばらせているのだろうね。

停電の夜の私達のような女達があちらにも、居るはず。
その近くで眠る子供達も。
砂塵や舞上がる埃を見て、粒子のように小さくなれば
風にのって怖い場所から逃げられると
一時思う事もあるのじゃないだろうか。

抱きしめる事も出来ない大いなる者のために
世界なんか変えなくてもいいじゃない、
現世から、あなたや彼らが消えなくてもいいじゃない、と
無責任にも思慮浅く私は思ってしまう。

優しい母が子の健康を願う為に言い聞かせるような一句が
その経典、教えにはあるのかもしれない。
強い父が子の生きていく道しるべの為に残した言葉の数々に通じる
何かがあるのかもしれない。

最初は人の幸福、正しさの為に残されたそれらを
今は大義名分にして、あの子の髪の毛一本すら大事にせず
この世の証を奪う瞬間や力関係がある事が
ただやりきれないとか、
オットが以前はその一端を担っていた軍人という仕事であった事に
対する私の向き合い方の矛盾を
思いながら、力の入れ所も思いつかない為に
せめて己の歯くらいか、と奥歯を食いしばり
一介の主婦である私は
無駄に力をこめて米をとぐ日々だ。