本日、秋葉原にてNFI定例セミナー。私は第三講を担当。

テーマは、「自然災害とチェーンストアの役割」。私風情がしゃべるのは大変おこがましいのですが、渥美先生が生前おっしゃってくれた「次に伝えよ」を私なりに…。

釜石の奇跡で知られる群馬大学(災害社会工学)の片田敏孝先生曰く、

三陸地方に伝わる「津波てんでんこ」は、家族や友人を見捨ててばらばらに逃げるのではなく、私も逃げるからあなたも必ず逃げてという家族間の信頼関係を普段から築くことの大切さを教えてくれる。

チェーンストアも然り。普段の信頼関係があればこそ過酷な条件にあっても現場は店を開けるべく奮闘し、トップは現場を信じてあらゆる手立てを講じて商品、応援を送り込む。

「あいつならきっと無事で店を開けてくれる」「こちらの状況がわからずとも必ず応援を送ってくれるはず」

そして地域の生活インフラを維持する。

「あなたのお店があって良かった」

これが小売業に対する最大の賛辞だろう。
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平時にひとつの取り決め、ルールが身体に染み付いてこそ、有事に大事を成す。

再び渥美先生、

「チェーンストアをスイスの人は時計で説明する。時計は個性的な形を持つ大小の歯車、部品が一定のルールで動く。だから目に見えぬ時がわかるのだ」

私がラグビーを観るのもこれが理由かもしれない。