日経はあまり読みませんが、名物企画「私の履歴書」で流通関連のトップが出ているときは読みます。
現在はニトリの似鳥社長。やはり渥美先生との邂逅あたりから俄然面白くなってきました。
私は渥美先生の最晩年、約13年毎月インタビューをさせていただく機会を得ました。
GMS凋落論を渥美先生が導入したチェーンストア理論と紐付けて解説する人がいますが、ちょっと浅すぎですね。牽強付会と言うべきか。
渥美先生はエッセンスを膨大なフィールドワークから積み上げて体系化されました。もちろん部分では時代と合わない部分もありますが、定石は普遍です。
ニトリさんにせよ、カインズさんにせよ、定石を学び、現在と未来を見据えて経営を顧客の変化に合わせて変えてきました。
それがそもそもチェーン経営の定石です。
セブンイレブンだって、ユニクロだって同じです。
流通小売の変化はとくに激しく、人の心とおなじく移ろいやすい。ガリバーと言われた企業が瞬く間に市場から退場を迫られます。
よって、10年単位で、抜本的な改革を常におこない、内なる眼に客観的な視点と絶えざる学習を説いたのが渥美先生でした。
まあ、私は渥美先生のすごさをまだほんの少ししか理解できていないように思います。