一般紙的には、

低価格戦略のイオンが支持されず、

プレミアム戦略のセブンが支持されているということを強調したいようですが、

まあ素人だとこんな理解でいいかもしれません。

セブンイレブンだって、5年前から比べるとトータル売価は下がっています。

なにせほとんどがナショナルブランドと組んだストアブランドになりましたからね。むかしはナショナルブランドを定価で売っていました。それでも売れていました。

「近くて便利」は価格弾力性に勝っていたのです。

さらにフランチャイズですから、廃棄はオーナーのロスになります。つまりなにがなんでも売り切るという力がある。これもセブンの強み。

ところが、デフレ常態化のさなかナショナルブランドとのコラボブランドで売価平均を一気に下げました。ですが値入れ率は高くできます。

セブンもしっかり価格戦略を打ち出しています。いまやおにぎりもセット割引、nanacoポイント増プログラムが常態化しています。これもフランチャイズならではの売り切る姿勢がみえます。

売価ベースを下げた上でマスメディアと組んだプレミアムの空中戦術が抜群に上手いのがセブンイレブンです。

これはイオンも学ぶべきところではないでしょうか。

一般紙でも、総合スーパー不振がもうかれこれ10年くらい言われています。

業態論で考えると間違いです。

総合スーパーが不振ということではない。

商品軸で店舗をつくる方法論が制度疲労を起こしている。

商品軸の業態でもっとも稼ぐのが天下のセブンイレブン。

しかし、これからは、

商品による新しい提案と顧客軸で店舗をつくる時代です。

イオンで、普段の食材から、子供たちの学校用品まで揃える人は多いでしょう。ですがそんなところはどこでもある。

ランドセルだって、どこでもある。

でも、たとえば、子供座席付きの電動アシスト自転車で10万円をきる商品はない。

充電も加速もナショナルブランドと遜色がなく、あるいはスグレているのに安く提供すれば顧客からすれば大変ありがたい話です。

売れている商品をわざわざ安くする必要なんてないと思う人は多いでしょう。まさにこれがプレミアムですからね。

ですが、商人道からみると少し異なる。

商人道はお客様の予算を節約することに貢献し、天下に役立ちます。

つまり、節約されたお金は、ほか商品や教育、サービスにまわされる。その原資を商人の才覚で創り出すのが本物です。

もうひとつ、顧客軸とはどういうことか。

子供座席付き電動アシスト自転車を10万円きる価格で提供し、ヒット商品として認知されれば、ほか商品の技術、品質に信頼が生まれます。

紙おむつだって、安いから…という理由ではなく買われるでしょう。ランドセルも同様。

その意味でなにをセンターピンとするかは、お客様が継続して関連商品を買ってくれるための大事な要素です。

人生のステージがかわっても買い物を続けてくれるお店になれるかどうか。

これが、今後の小売業に問われます。

ポイントや値引き以外のロイヤルティプログラムを構築するのも、大きなチャンスです。

たんにセブンがよくて、イオンが悪いということではない、財務的な良し悪しは別ですが…それは金融屋さんの領域です。

あくまでも、お客にとって「我が店」になれるかどうか。これがリテールブランディングです。










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