クスリのアオキさんの決算説明会にいってきました。
いまドラッグストア業界の中でももっとも勢いのある企業のひとつ。
青木宏憲新社長の初のIRです。
同世代のトップの活躍は嬉しいものです。
さて、ざっと決算数字(平成26年5月期)ですが、*カッコ内は構成比:対前期比
売上高 1144億1100万円(100%:122.8%)
売上総利益 309億1100万円(27.0%:126.9%)
販管費 249億5100万円(21.8%:124.9%)
営業利益 59億5900万円(5.2%:135.9%)
増収増益です。売上が1000億円台、営業利益率が5%台にのりました。
この間の積極的な出店戦略で販管費も増加していますが、補って余りある売上増が支えています。
粗利益率も増えています。
トピックスをアトランダムにまとめます。
●食品比率が4年で4倍に。売上構成比は3割に
●300坪タイプの標準化を推進、240坪以上店舗の比率は78.1%に。450坪タイプも29店舗に
●食品と調剤の両輪で「ワンストップ」タイプの小商圏フォーマットを確立
●調剤部門も年15%増のペースで。売上120億円に。SV制度も導入しワークフローの標準化へ
●1店舗当たり売上も5億4400万円に。3年で40%アップ
●4年間の既存店成長率は112.5%。既存店強化と積極的出店の両輪を今後も推進
●来期は40店舗の新店。うち近畿東海に15店舗、北関東に11店舗。今夏埼玉県初進出
●8年後、単独で売上3000億円体制に
食品比率が増加していますが、粗利益率が増えています。これは調剤部門とヘルス、ビューティにおける取引条件変更&改革も奏功しているように思われます。伸びている企業にはメーカー、ベンダーがバックアップします。ヘルス、ビューティの構成比は落ちていますが、キーアカウントとの取組(戦略同盟)は強化されているのでしょう。
同社は、ことし雑貨、食品の自社センターも稼働させました。これも長期的な戦略に基づく利益対策です。
ドミナント展開も物流の効率化と新しい地域への早期ブランド浸透を考えたもの。岐阜市や滋賀県の栗東、群馬の高崎エリアはとくに強化されています。
平成27年5月期通期見通しも、「先出店主義」が全面に出ています。これはある意味チェーンストアの王道です。
戦線の拡大には「組織」「人」の変革も同時におこなう必要がありますが、新社長は一見外にとんがっているように見えて「後ろにも目がある方」とお見受けしています。
「疾走」という言葉がふさわしいですが、月刊MDもさらに注目していきたいと思います。