最近、とくにメーカーさん、ベンダーさん、マーケティングエージェンシーさんから聞かれることは、
「DgS業界の再編がもっと進むのでしょうか?」
という質問です。
私はアナリストではないので、そんなことはわかりません。
ただ言えることは、大手チェーンの動向に限って言えば、
かつて「売上1000億円」が生き残りのメルクマールということが業界でいわれ、
さかんなM&Aが行われました。
いまはそれが「売上5000億円」になっています。
ゆくゆくは「1兆円」企業が誕生するでしょう。
しかしながら・・
たんに売上規模だけを競い合うというのは、私はあまり意味のないことのように思います。
やはりDgS、チェーンストアなのですから、社会、地域、顧客への貢献度、つまり「客数」がどれだけ伸び続けているかを競ってほしいものです。
あとは企業として「利益」が伸び続けているか、5-10年先の本格的なサプライチェーン構築のための投資をおこなっているか、顧客データベースドマーケティングに取り組んでいるか、優れた人材を育てているか・・
さらに言えば、「健康」を売るのですから、その店舗がある地域は、たとえば継続的な地域医療へのかかわりで「乳がん罹患率」が下がっているとか、在宅での「看取り」において地域社会、行政などから感謝されているとか・・そういう分野において数値の「見える化」をはかり、実践しているか・・こういったことも重要になってくると思います。
もちろん、メーカーさん、ベンダーさん、マーケティングエージェンシーさんからすれば、小売の規模が大きくなればなるほど、いかに継続的かつ棚を確保、拡大していくかが死活問題でしょう。
そうであればこそ、「点ー点」の取組ではなく「面ー面」の戦略同盟さらには「立体的な」取組みがますます重要になってきます。
売上規模も大事ですが、やはり中身、質をどう高めていくか、そこに関心が高まり、より業界が発展していく土壌ができればと思います。